月別アーカイブ: 2020年4月

新型コロナと環境

4月9日(木)に、県議会の環境施策推進条例(仮称)研究会が開催され、委員として出席しました(写真右端が酒井)。

この研究会は、気候変動や地球温暖化、生物多様性の喪失などの環境問題への対策として、脱炭素社会を実現するための施策の推進について、議員提案による条例化を目指しています。

新型コロナウイルス感染が生活に大きな影響を与えていますが、今コロナと環境の問題が議論されています。

コロナと環境問題は無関係のように感じられますが、実はそうではありません。

コロナウイルスは動物が起源とされ、コウモリ由来のウイルスが別の動物を介して人に感染したと見られています。

その背景について、自然保護団体「エコロジーオンライン」の上岡理事長は、「今回の新型コロナウイルスの蔓延は、地球環境破壊が生み出した。」と指摘しています。

上岡氏は、「自然破壊により、棲む場所を失った野生動物が餌を求めて人の住む町に近づき、希少種を食料や漢方として利用することで、人と動物が接触することになり、新たな「人獣共通感染症」が生まれる。」と説明します。

また、「温暖化が動物の生息域を北上させ、熱帯性の感染症が世界に広がるきっかけになっている。」とも説明しています。

世界的な歴史学者・哲学者であるユヴァル・ノア・ハラリ氏(「サピエンス全史」「21Lessons」ー河出書房新社ーなどの著作あり)は、「21Lessons」の中で、「人々は気候変動のことなど全く頭にないかもしれないが、いずれ気候変動のせいでムンバク(インドの大都市、旧ボンベイ)には人が住めなくなったり、世界的な医療破壊が起こったりしかねない」と警鐘を鳴らしています。

地球温暖化や気候変動、環境破壊を食いとめ、感染症の拡大を防がなければなりません。

今後も、別の新たなウイルスが猛威を振るうかも知れません。

今我々に求められているのは、生活や事業などにおける環境に関する「行動変容」です。そして今は、「3密」を避ける行動変容が特に重要です。

 


コロナ対策会議を開催

4月24日(金)に県庁で自民党県議団政調会が開催され、副会長として出席しました。

当日は、新型コロナ感染症の感染拡大防止対策や個人・事業主などへの支援策の情報収集などを行いました。

収集した情報に基づいて、個人・事業主への支援策に関するチラシを3種類作成しました。

1 新型コロナウイルスの影響によりお困りの方へ(概要版)

        新型コロナ対策:お困りの方へ (1)

2 新型コロナウイルス感染症に伴う支援メニュー(個人向け)

  コロナ支援メニュー(個人)

3 新型コロナウイルス感染症に伴う支援メニュー(事業主向け)

  コロナ支援メニュー(事業主)

当日は、28日に開催される臨時県議会に提案される予定の議案の勉強会も行いました。

臨時議会では、新型コロナ対策に関する補正予算案が提案されますが、一般会計では総額279億円の補正額です。

臨時議会当日は各常任委員会が開催され、補正予算案のうち各委員会に関係する予算内容について審議されます。

私は、県民文化・健康福祉委員会の委員長として出席します。


新型コロナと国際協力

新型コロナウイルスの感染は、世界各国に拡大しています。

今後は医療体制が不十分なアフリカ諸国で蔓延し、多くの犠牲者が出ると言われています。

今や、コロナは全世界共通の脅威となっています。

このコロナとの戦いに勝つには、国内の感染を沈静化すれば済むというレベルではなくなっています。

過日、米国トランプ大統領は、WHO(世界保健機関)がコロナ対策において中国寄りだとして、拠出金の停止を表明しました。

WHOは国際的な衛生問題を担当し、感染症などの疾病の撲滅を主要な事業としており、今回のコロナの感染拡大対策では重要な役割を担っています。

救出金は、多い順から米国、中国、日本となっています。米国が拠出金を負担しなくなれば、WHOの運営に多大な影響を及ぼし、コロナによる世界的な犠牲者数を増やすことにつながります。

14世紀にはペスト(黒死病)が世界的に大流行しましたが、飛行機もないなど人の交流には不自由な時代であったにもかかわらず、当時の世界人口の4億5千万人の2割を超える1億人もの死亡者が出ました。

今世界は、人・物・金・情報などが国境に関係なく自由に移動するグローバル化が進んでおり、鎖国的な処置をとってもコロナによる世界的な感染は拡大していきます。

2014年にエボラ出血熱が大流行した時には、米国(オバマ大統領)はこれを鎮圧するためにリーダーシップを発揮しました。米国は、経済も含めて長く世界のリーダー役を果たしてきました。

しかし、現在米国はグローバルなリーダー役を放棄し、自国のことしか考えない「自国第一主義」の国になっています。

そのことが、今回のWHOへの拠出金停止へとつながっています。

世界規模の感染症への対応は、今や1国のみでは無力です。今こそ、国際協力が求められています。今後コロナのような世界的な感染症が、いつ発生してもおかしくありません。

各国が英知を出し合い、正確な情報を共有し、医療資源を出し合うなどの国際的な協力関係を築いていくことが求められています。

今は国難です。政府においては、中国や韓国などとの関係に感情的にならずに、お互いのためにも世界のためにも良き関係を持って欲しいと思います。