新型コロナと環境

4月9日(木)に、県議会の環境施策推進条例(仮称)研究会が開催され、委員として出席しました(写真右端が酒井)。

この研究会は、気候変動や地球温暖化、生物多様性の喪失などの環境問題への対策として、脱炭素社会を実現するための施策の推進について、議員提案による条例化を目指しています。

新型コロナウイルス感染が生活に大きな影響を与えていますが、今コロナと環境の問題が議論されています。

コロナと環境問題は無関係のように感じられますが、実はそうではありません。

コロナウイルスは動物が起源とされ、コウモリ由来のウイルスが別の動物を介して人に感染したと見られています。

その背景について、自然保護団体「エコロジーオンライン」の上岡理事長は、「今回の新型コロナウイルスの蔓延は、地球環境破壊が生み出した。」と指摘しています。

上岡氏は、「自然破壊により、棲む場所を失った野生動物が餌を求めて人の住む町に近づき、希少種を食料や漢方として利用することで、人と動物が接触することになり、新たな「人獣共通感染症」が生まれる。」と説明します。

また、「温暖化が動物の生息域を北上させ、熱帯性の感染症が世界に広がるきっかけになっている。」とも説明しています。

世界的な歴史学者・哲学者であるユヴァル・ノア・ハラリ氏(「サピエンス全史」「21Lessons」ー河出書房新社ーなどの著作あり)は、「21Lessons」の中で、「人々は気候変動のことなど全く頭にないかもしれないが、いずれ気候変動のせいでムンバク(インドの大都市、旧ボンベイ)には人が住めなくなったり、世界的な医療破壊が起こったりしかねない」と警鐘を鳴らしています。

地球温暖化や気候変動、環境破壊を食いとめ、感染症の拡大を防がなければなりません。

今後も、別の新たなウイルスが猛威を振るうかも知れません。

今我々に求められているのは、生活や事業などにおける環境に関する「行動変容」です。そして今は、「3密」を避ける行動変容が特に重要です。