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県マイスター協会が30周年式典

 

11月10日(木)に、伊那市の県伊那文化会館で長野県農村生活マイスター協会の創立30周年記念式典が開催され、地元県議として出席しました。

平成4年度にマイスター認定制度が開始され、認定された農村女性により協会が創設されました。協会では、農業経営の向上、働き方の改革、農業の6次産業化、食育農業、男女共同参画等を推進してきました。

今年度が30周年に当たることから、30年に及ぶ活動を振り返り、今後の新たな時代の実践活動に生かそうと、式典を開催したものです。

協会員は現在1140人で、当日は県下各地から400人が参加しました。

式典では、地元の上伊那農業高校生徒による研究活動の報告があり、長野県出身のシャンソン歌手である佐々木秀実氏による講演がありました。

佐々木氏は、「ちょっと、自分らしく生きなさいよ」と題して、自らの生い立ちや体験を踏まえながら、自分らしく生きていける秘訣などについて話されました。氏は見た目は女性ですが、体は男性と自己紹介がありました。

氏は、自分らしく生きるには、「笑顔を絶やさないこと、自分を褒めること、一人の時間を大切にすること、文化に触れること、必要な無駄をすること」が重要であると話されました。全くそのとおりです。

私は祝辞の中で、「農業は国の基、女性は社会の家庭の基であり大切にしなければならない。今長野県は人口減少、少子化の課題に直面している。その原因に、若い女性の県外への流出があり、これを止めるのは、「若い女性に選ばれる県」にしなければならない。このためには、悪しき慣習を見直し、固定的な男女の役割分担意識を変えなければならない。長野県には日本一の公民館活動があり、これを活かすことが大切である。」と述べました。

私は、これからも「女性が輝く地域づくり」、「女性が尊重される地域づくり」のために、活動していきます。


県議会委員会県外調査を実施(2)

4 公立大学法人宮城大学(宮城県黒川郡)

・ 学部は看護・事業構想・食産業の3学科制で、定員は1680人(長野県立大学は3学科定員240人)で、比較的規模が大きい公立大学です。

・ 学生の県内出身者は60~70%、卒業生の県内就職率は50%(看護学科は70%)です。卒業生の県外流出が見られます。

・ 私は、県内就職率が低い状況について質問したところ、学長は「県内就職率にはこだわっていない。学生には選択の自由があり、大学が誘導することはない。」と回答がありました。公立大学がこのような姿勢で良いのか、疑問に思います。

・ 宮城県議会と宮城大学は連携協定を締結しており、シンポジウムを開催しており、良い取り組みと考えます。

 

5 ワタミオーガニックランド(岩手県陸前高田市)(写真は、農場内のハウス。枠組みに地元産の木材を使用)

・ 東日本大震災で被災した区域の復興事業として、ワタミ㈱が取り組んでいます。

・ オーガニック(有機・循環社会)のテーマパークを目指しています。

・ 被災した土地に2mの盛土を行い、23haの敷地に農業テーマパークを整備します。

・ 敷地には、農地(畑)、牧草地、食の工房、農業ハウス、レストラン、研修施設、宿泊施設、音楽堂などを順次整備します。

・ 2021年に一部をオープンしましたが、施設の完成には20年を要します。

・ ソーラーシェアリングとして太陽光発電施設の下にブドウを植栽し、ブドウの栽培からワインの製造までの6次産業化を目指しています。

・ 将来は「修学旅行の聖地」(循環型農業、有機農業を学ぶ)を目指しています。

・ 壮大な計画ですが、是非成功させて欲しいと願います。


県議会委員会県外調査を実施(1)

11月7日(月)から9日(水)に、県議会県民文化健康福祉委員会の県外調査が実施され、委員として参加しました。

今回は、東北地方にある委員会に関係のある施設等を調査しました。主な内容を2回に分けて報告します。

 

1 山形大学医学部東日本重粒子センター(山形市)(写真は回転型照射室)

・ 世界初の総合病院と直接接続された重粒子線治療施設。

・ 重粒子線治療とは、放射線治療の一種で、炭素イオンをがんに照射します。

・ ①放射線に比べて破壊力が強い、②集中的に照射できるため周りの正常臓器にダメージが少ない、③照射回数が少なく概ね半分以下の期間で治療できる、などの特長があります。

・ 副作用が少ないという利点もあります。

・ がんによっては高額医療費制度が適用になり、自己負担が少なくて済みます。先端医療保険に加入していれば、保険給付の対象になります。

・ 他県の患者も受入れています。

 

2 宮城県美術館(県立、仙台市)

・ 教育普及活動の先駆的な取組に特長があり、創作室での体験活動も高く評価されています。

・ 当日は、オランダが生んだ巨匠(17世紀のバロック期を代表する画家)の絵画展が開催されており、県内外からの多くの来場者で混んでいました。

 

3 宮城県庁(仙台市)

・ 子ども・子育て施策について、特に少子化対策の先進的な取組を行っています。

・ 子育て支援策としての「どこでも授乳室プロジェクト」は、利用者から大変好評です。

・ 女性が活躍する社会づくりに関して、女性応援プロジェクト推進事業(若年層が県内に定着しやすい環境の整備)の取組は先進的です。