議会で一般質問(その2)

1 公益通報制度について(その2)

(2)長野県の制度(その2)

Q2 公益通報者の匿名性の保持が重要であるが、県は制度の運用上どのように配慮しているか?

A2(知事)県では、公益通報専用のメールアドレスを設置して、メール閲覧者を限定している。また、公益通報者が特定されないように、通報内容の情報を書き換える配慮を行った上で、調査を行っている。

 

Q3 兵庫県の事例を見ても明らかなように、職員が知事等の行為については知事等に直接通報を行うことには無理があるため、通報先は「公益通報委員」(弁護士2名からなる外部の第3者機関)に限定すべきではないか? また、知事等以外の人に関する行為の通報先は知事等となっているが、公益通報者の選択肢を広げるため、通報先として公益通報委員も対象とすべきではないか?

A3(知事)酒井議員の指摘も踏まえて、他県の状況等も参考にしながら制度の改善について検討していく。

 

Q4 県の制度では公益通報に関する相談窓口について、どのように運用しているのか?

A4(総務部長)相談先として、コンプライアンス・行政経営課や各部局の職員相談員に加え、外部の専門家であるコンプライアンス推進参与を窓口として運用している。公益通報に関する質問や相談についても、この中で取り扱っている。

 

Q5 公益通報制度が適正に運用されるため、外部の第3者の視点から制度をチェックする仕組みが必要ではないか?

A5(総務部長)外部の公益通報委員から、県が行った調査結果や対応方針に関わる意見を伺うなどしているが、今後改めて公益通報委員の意見もいただきながら、制度の改善について検討していく。

 


議会で一般質問(その1)

9月30日(火)に、県議会9月定例会の本会議で一般質問に立ち、知事等に提案や質問を行いました。

その概要を5回に分けて報告します。

 

1 公益通報制度について(その1)

※ 公益通報制度とは? 公益のために、組織や職員等の法令違反行為を通報できる制度。法律により、通報者は解雇等の不利益な取扱いを受けない。

※ 兵庫県では知事のパワハラ行為等(パワハラ的な言動、政治的な偏向人事など)を内・外に通報した元局長が懲戒処分されたが、これは法律違反と認定された(元局長は処分を受けた後に自殺した)。

(1)兵庫県の制度

Q1 兵庫県の公益通報や職員への処分等については問題視されているが、公益通報制度の意義と公益通報者保護の重要性について、どのように認識しているか?

A1(知事)公益通報制度は、職員が窓口に通報することで、法令違反や不正行為を早期に発見し、拡大を防止して行政の透明性と信頼性を高めるための重要な仕組み。本県の公益通報制度は、平成16年に制度を構築して以来20年以上にわたり運用を行ってきた。制度が有効に機能するために、通報者が安心して通報できる環境整備が必要であり、今後も適切な運用を行う。

 

(2)長野県の制度(その1)

Q1 通報者の不利益扱いを防止することが大変重要であるが、県の制度は十分か?

A1(知事)公益通報に関する調査を行う職員を除いて、通報内容は庁内で共有しないことにしている。また通報に関する調査結果に基づく対応については、外部の公益通報委員から意見を聴取して調査結果を公表するなど、手続きの透明化も図っている。

 


令和6年度決算審査意見書を提出

かねて知事から監査委員に送付されていた令和6年度の決算書類に基づき、審査が終了しましたので、9月16日(火)に監査委員としての審査意見書を知事に提出しました。

審査したのは、一般会計・特別会計歳入歳出決算、公営企業会計決算、財形健全化判断比率等です。

審査結果は、概ね適正であると判断しました。しかし未収金に関しては、補助金不正受給事件を起こした北アルプス森林組合(旧大北森林組合)の事業経営計画の見直しを7年度に行う予定ですが、県への支払い残額が9億円超もある中で、債務返済と健全経営の両立に向けた指導や支援の継続を求めました。

私は、知事との意見交換の中で次の事項について述べました。

「県税事務所の監査を行ったが、工夫しながら事案によっては厳しく徴収しており、収入率も向上している。県民や県職員からは見えにくい日の当たらない職場で、職員は懸命に努力していることを評価すべきである。知事等幹部職員は、時を捉えて現場職員を激励して欲しい。」