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議会運営委員会委員長に就任

3月15日(火)に2月議会が開催され、議会に提案されていた議案や請願・陳情の採決が行なわれました。

採決の前に、各委員会に付託された議案、請願・陳情の審査結果が各委員長から報告されました。

私は総務企画警察委員長として、所管の予算案・条例案等と陳情の審査結果を報告しました(写真)。

知事提出議案は、すべて原案のとおり可決されました。

伊那北高校と伊那弥生ケ丘高校の統合に関する議案については議会として同意することと決定し、2028年度の伊那新校の開校が確定しました。

翌16日(水)には議会正副議長や常任委員会の決定等の人事案件の協議が行われ、2月議会は閉会しました。

常任委員会の人事で、私はこれまで総務企画警察委員会に所属して委員長を務めましたが、今後は県民文化健康福祉委員会に所属します。任期は1年間です。

常任委員会とは別に議会運営委員会がありますが、私はこの委員会に所属し委員長を務めることになりました。

この委員会は議案の扱いや議会日程の調整等を行う非常に重要な組織ですから、しっかり勉強して間違いのない議会運営を行っていきます。


議会委員会を開催

3月10日から14日にかけて県議会総務企画警察委員会が開催され、委員長として出席しました(写真は今年度最後の警察委員会で、委員長退任のあいさつ)。

委員会では、委員会が担当する業務に関する議案や陳情について審査を行いました。

当初各常任委員会は4日から11日にかけて開催する予定でしたが、県会議員にコロナの感染者や濃厚接触者が多く出て、当初の予定では開催できなくなったため、日程が大幅に変更になりました。

重要議案が議会に提出されている中で、委員会の審査時間を短縮して行うことは避けなければならず、しっかりと質疑の時間を取って審査を行いました。

私も委員長として、このことについては充分に配慮しながら議論を進めました。

今回の委員会の審議の中で出された意見のうち、重要なものは次のとおりです。

① 議員会館(執務室兼宿泊施設)は老朽化が進んでいることから、会館の必要性を含めてあり方を検討すべきである。

② 警察本部は本庁舎内にあるが、国内では多くの本部が単独の警察庁舎入っている。セキュリティ確保や機動力を確保する上でも、単独の庁舎建設に向けて検討を進めるべきである。

議員会館は個室になっていますが、洗面・トイレ・風呂・食堂は共用であり、部屋の壁が薄いため隣室の音が聞こえるなど、プライバシーの確保に課題があります。

また、執務室を兼ねていますが、机とイスは配置されておらず、机の代わりにコタツの台を使用しています。畳の上に座って仕事をしていますが、腰や膝への負担もあり、執務環境は良くありません。

私は、議員会館へ宿泊する議員は南信地域の議員が多いなど利用する議員が限られていることや、施設が老朽化していること、施設の維持管理費用が相当程度かかることなどを考えると、議会の会期中はホテルに宿泊する方が望ましいと考えます。

つまり、議員会館を廃止して建物を解体撤去し、もっと有効な土地利用を図るべきと考えます。


ハイブリッド戦争の時代

3月2日(水)に開催された県議会で、議員提案の意見書案がいくつか可決しました。

このうちの一つに、「サイバー攻撃等を含むハイブリッド戦に対応した安全保障体制の確立を求める意見書」があります。

この意見書では、「国会及び政府において、国家の安全保障の重要性に関して国民の理解促進に努めるとともに、国民の安全・安心な暮らしの確保に向け、関連する法整備を行うなど、サイバー攻撃等を含むハイブリッド戦に対応した安全保障体制を確立するよう要請する。」と記述されています。

「ハイブリッド戦争」とは馴染みのない言葉ですが、防衛白書では「軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にした現状変更の手法であり、このような手法は相手方に軍事面にとどまらない複雑な対応を強いることになります。例えば、国籍を隠した不明部隊を用いた作戦、サイバー攻撃による通信・重要インフラの妨害、インターネットやメディアを通じた偽情報の流布などによる、影響工作を複合的に用いた手法が該当します。」と表現しています。

現在進行しているロシアによるウクライナへの侵攻はまさに「ハイブリッド戦争」と見ることができます。

実際にはここへ来て、これを超えた武力攻撃がロシアにより行われています。

日本でも、すでに似たような事態にあります。

例えば、竹島や北方領土のような離島の実効支配が該当します。土地を無理に奪い取る行為は世界の理解を得られないので、支配した状況を続けて圧力をかけています。

また、中国海警局船舶の尖閣諸島領海侵入も該当します。軍ではなくて警察だから問題はない、あるいは中国が警備しているのだから中国の島である、という理論を振りかざして、国際社会に実効支配の建前を作り、領土を奪いやすい雰囲気を作っています。

これからは、正規軍による戦争の時代からハイブリッド戦争の時代になると言われています。大変恐ろしいことですが、日本にとっても他人事ではいられない時代に入りました。