月別アーカイブ: 2019年7月

自民党県議団の現地調査を実施(3)

7月23日(火)・24日(水)の両日、自民党県議団の1期・2期の議員で木曽地域の現地調査を実施しました。

調査内容を3回に分けて報告します。

3 長野県林業大学校(木曽町)

この学校は、昭和54年に開設された2年制の学校で、1学年の定員は20人です。

特長的な学習としては、平成20年から海外研修(米国)を始め、平成21年からは研修先をオーストリアに変更しています。今年度はドイツへの長期研修を実施しています。

また、学習と合わせて人間形成を図るため、全員が寮生活を送っています。

初年度納入金は給食費・寮費・実習費等を含めて95万円、2年目は85万円と非常に安くなっています。

入学者の出身高校は県外、北信、中信地域が多く、高校別では木曽青峰が圧倒的に多く、次いで上伊那農業、佐久平総合技術、下高井農林、下伊那農業、南安曇農業となっています。女子も若干名入学しています(毎年3~4名程度)。

就職の状況は、求人倍率が1.65と高く、就職先は公務員、民間が多く、森林組合も多いのが特長です。

施設の老朽化が課題となっており、今後計画的に整備する必要があります。

現在、専門職大学化(3年制)を目指して検討を行っていますが、3年制に移行すれば施設の拡充が必要になるため、これに合わせて施設を整備することも考えられます。

長野県は森林県・林業県ですが、入学希望者が少ないという課題があります。

現在林業の分野では若手従事者の需要が高いため、今後優秀な卒業生を輩出していく必要があります。

そのためにも、全県的に広く入学希望者を増やす努力が必要です。また、隣接する上伊那地域からの出身者が少ないため、大学校のPRなどにより、高校・高校生・保護者への関心を高めていかなければなりません。


自民党県議団の現地調査を実施(2)

7月23日(火)・24日(水)の両日、自民党県議団の1期・2期の議員で木曽地域の現地調査を実施しました。

調査内容を3回に分けて報告します。

2 木曽川右岸道路(南部ルート)

この道路は、木曽川左岸を走る国道19号が事故や災害で通行止めになった場合の迂回路がなく、地域が孤立したり輸送がストップし地域経済に大きな影響を与えるため、右岸にバイパスを開設する事業です。

木曽地域の幹線道路が国道19号だけでは不十分であり、この事業は木曽地域にとっても、県的にも非常に重要です。

南木曽町から木曽町までの延長45㎞を事業区間とし、平成元年に事業着手していますが、これまでの完成区間は22.6㎞で、進捗率は50%となっています。

右岸地域は平坦な地形ではないため、道路を開設する場合は長いトンネル区間が必要です。また左岸の国道19号へのアクセスを確保するために、木曽川に多くの橋を架ける必要があるため、多額な事業費が必要となります。

しかし、木曽地域の安定的な交通を確保するためには、計画的かつ早期に整備を進める必要があると考えます。


自民党県議団の現地調査を実施(1)

7月23日(火)・24日(水)の両日、自民党県議団の1期・2期の議員で木曽地域の現地調査を実施しました。

今回は、妻籠宿、木曽川右岸道路、長野県林業大学校の3か所です。

調査内容を3回に分けて報告します。

1 妻籠宿(南木曽町)

妻籠宿は、観光地として国内外から注目を集めており、年々観光客が増加しています。特に海外での評価が高く、国内でも有数の観光地となっています。

現在に至るまでには、地域の皆さんの大変な努力がありましたが、行政などに頼らずに自立した活動を継続したことが実を結んだと言えます。

宿の保存の考え方として、「自治体からの財政支援は受けない」、「PR費用はかけない」、「映画撮影や大河ドラマのロケは受けない」ことなどを基本としています。

ここでは、一時的に観光地として注目を集めるのではなく、息の長い活動を行っていることが高く評価できます。

また、地域の皆さんは日頃から観光地としてのあるべき姿を学習しており、大変素晴らしいと感じました。

こうした取組は、宿の保存のための活動ではありますが、地域づくりにもつながっており、大変参考になりました。