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中小企業振興審議会を開催

8月31日(木)に、県庁で長野県中小企業振興審議会が開催され、委員(県議会からは1名)としてウェブで参加しました。

当日は、中小企業振興策の実施状況について事務局(産業労働部)から報告がありました。

また、県内の価格転嫁・賃上げの動向と課題、長野県就業促進・働き方改革アクションプランの見直しの方向性について協議しました。

私は、委員として次の様な意見を述べました。

① 県内の価格転嫁・賃上げの動向と課題について

・ 賃金については、同一労働・同一賃金の方向性が求められているが、これを実現するには、経営者層にしっかり要請する必要がある。労政事務所がセミナーを開催するだけでは不十分であり、労政事務所長自らが管内の企業に出向き、経営者に要請するなど、積極的な対応が求められる。

② 長野県就業促進・働き方改革アクションプランの見直しの方向性について

・ 女性活躍について、若い女性の県外流出が顕著な中で、固定的役割分担意識の解消が求められており、私は複数回にわたり議会で一般質問を行ったが、中々難しい課題である。意識の解消には企業の経営者の意識改革が重要であり、経営者協会や会議所に依頼するだけでは不十分である。地域振興局長等の幹部が自ら企業に出向き、経営者に直接要請するなど、積極的に取り組む必要がある。


県議会委員会の現地調査

8月28日(月)・29日(火)の2日にわたり県議会産業・観光・企業委員会の県内調査が実施され、委員長として参加しました。

今回は、東北信地域の委員会に関係する現地機関や企業等の調査を行いました。調査の主な内容を報告します。

28日は、県工業技術総合センター(長野市)、㈱鈴木(須坂市)、佐久地域振興局、ミネベアミツミ㈱(御代田町)(写真)です。

29日は、上田地域振興局、東信労政事務所、GMOアスリーツパーク(東御市)、川中島水道管理事務所(長野市)、長野地域振興局、北信労政事務所です。

調査の中で、出された意見は主なものは次のとおりです。

① 若者の県内定住のためには、奨学金返還支援制度が有効である。奨学金返還支援制度を活用する企業が極めて少ないが、企業の認知度が低いという事情がある。地域振興局は積極的に企業に出向き、制度を活用するよう要請すべきである。

② 人口減少や少子化対策として、育児休暇を取得しやすいかどうかが極めて重要である。現状の企業における育児休暇の取得率が低いが、経営者の理解不足という事情が考えられる。労政事務所は取得率向上に向けて、直接企業に働きかけるべきである。

③ 例えばミネベアミツミ(資本金683億円、従業員数8万6千人)のような一流企業においても、人材の確保に苦労している。ミネベアでは工学部や高専、工科短大等の卒業生を多く採用する希望があるが、採用時に中々応募してくれない。県として、県内大学卒業生や県出身の大学卒業生等が県内企業等に就職するよう、様々な有効な施策を積極的に進めるべきである。


県議会決算特別委員会の調査を実施(その2)

21日には松本地域の機関で、松本保健福祉事務所、中信消費生活センター、中信労政事務所、野菜花き試験場、松塩水道用水管理事務所、犀川砂防事務所、消防防災航空センター、総合教育センター(写真)です。

総合教育センター内の生涯学習推進センターの事業について質疑しました。

【酒井】私は過去の議会一般質問で、少子化や人口減少対策について取り上げた。その原因の主なものに、若い女性の県外流出率が高いことを指摘した。これを解決するには、「女性に選ばれる県」を実現する必要がある。そのためには、固定的な男女の役割分担意識の解消、悪しき慣習の改善などを進める必要がある。長野県は「日本一の公民館活動」を自負しているが、公民館活動を通じて学びを進めることが適当である。私の質問に対して、教育長は生涯学習推進センターの事業を通じて公民館活動における学びを進めると回答した。答弁にあるような方針が、これまでに県教育委員会からセンターに伝えられているのか?

【職員】昨年度に、酒井委員の一般質問と教育長答弁を受けて、県生涯学習課からセンターに指示があった。令和5年度から具体的な活動を進めることにしている。

【酒井】これまでのところ、公民館活動においては全く動きが無いが、5年度から推進するとのことであり、前進が見られると思う。活動の推進を要望する。

※ 回答から分かったことは、県では公民館活動を通じた「女性に選ばれる県」を実現するための活動が皆無であったことです。対応が大変遅いが、今後に大いに期待します。