月別アーカイブ: 2022年3月

2月県議会で一般質問(6)

Ⅱ 企業誘致、産業人材の確保・育成について(その3)

2 産業人材の確保・育成について(その3)

Q4 長野県立大学のグローバルマネジメント学部の4月の卒業生の県内就職見込みは55%と県立大学としては低い状況であるため、今後は目標数値を掲げた上で、更に高い就職率を目指すべきと考えるが、県としてどう対応していくのか?

A4(県民文化部長)

公立大学協会の調査によると、公立大学において大学所在地の都道府県内に就職した学生の割合は全国平均で45%程度。この数値との比較でみる限り、長野県立大学としては若者県内定着に一定の役割を果たしていると考えている。大学では目標となる数値を設けることによって県内就職を促すのではなく、学生を中心に置いて県内就職に向けたキャリア形成や就職支援に取り組み、その結果として県内への就職が増えることが望ましいと考える。

※ 私は、県立大学の取組は不十分と考えます。若者の県内定着率が低い長野県であるのにもかかわらず、呑気な姿勢だと考えます。他県では高い就職率を掲げて、県内就職率を向上させている県立大学もあり、参考にすべきと考えます。

 

Q5 南信工科短大では現在入学者数が定員割れしている状況にあるが、教育内容等のすばらしさが高校や保護者などに十分に理解されていないので、今後積極的に情報発信すべきと考えるが、どのように対応するのか?

A5(産業労働部長)

高校生や生徒に対する見学会やオープンキャンパス、理工系女子を増やすための座談会の開催など、同校の魅力やブランド力を高める取り組みも進められている。これまでの県・市町村の広報誌や新聞を活用した周知に加え、YouTubeやSNSでの継続的なPRなど情報発信を強化していく。さらに今国会には、工科短大等から特区内の4年制大学への編入学を可能とする構造改革特別区域法の改正案が提出されているので、同校からも編入学が可能となるよう県内大学との連携に努めるとともに、今後とも南信工科短大振興会や上伊那産業振興会等地域の力を借りてさらなる発展に努める。

※ 南信工科短大から4年制の大学に進学できるようになれば、短大の魅力が向上し入学希望者が増えると考えます。


2月県議会で一般質問(5)

Ⅱ 企業誘致、産業人材の確保・育成について(その2)

2 産業人材の確保・育成について(その2)

Q2 県内企業の就職情報を見ると、女性のキャリア形成支援に関するものが極めて少なく、女性が県内に就職することを躊躇すると考えられる。今後は企業におけるキャリア形成支援を充実するとともに、積極的に情報発信すべきと考えるが、県としてどう対応していくのか?

A2(産業労働部長)

昨年10月に「職場いきいきアドバンスカンパニー制度」に新たにダイバーシティコースを設けたところであり、女性のキャリア形成に関する研修受講などのキャリアアップ支援に取り組む企業等を認証し、県の入札参加資格審査における加点の優遇策などを講じている。こうした取り組みを企業が自ら発信できるよう、職場環境改善アドバイザーの事業所訪問の際に助言を行うほか、「ながのけん社員応援企業さいと」においても積極的な発信に努めていく。

Q3 人材育成と人材の確保のためにも、小学校から大学まで切れ目なくキャリア教育を行う必要があると考えるが、県教委としてどう対応していく方針か?

A3(教育次長)

小学校から高等学校では、「キャリア教育全体計画書」を作成して、児童・生徒一人ひとりに社会的・職業的な自立を促す教育を実践している。令和2年度よりキャリア教育の学びの履歴を綴る「キャリア・パスポート」を導入している。この土台の上に高等学校や県内の大学・短大では、地域や企業、団体等と協働したインターンシップを行うことで、自らの将来を考える力を養っている。今後は、「キャリア・パスポート」の効果的な活用や、インターンシップの実施に要する経費の支援等の一層の充実を図り、社会の中で自分らしい生き方を実現しながら活躍する人材の育成を行う。


2月県議会で一般質問(4)

Ⅱ 企業誘致、産業人材の確保・育成について(その1)

1 企業誘致について

Q1 長野県は製造業の集積が進んでいるが、この強みを生かして、県として「日本の工場」を目指して、製造業を中心に誘致を進めることを提案するが?

A1(知事)

本県の製造業は、製糸工業から精密機械や加工組立へと構造転換を重ねてきており、現在では高付加価値の製品を生産する企業が集積している。近年では医療機器や次世代交通といった今後の成長が大きく期待される分野にも進出している。今後は、本県がものづくり産業を強みとして発展していることを生かしていく。地域への経済波及効果の高い企業や県内企業と連携し、効果が相乗的に上がるような企業を積極的に誘致していく。

Q2 企業誘致を行う場合、これからの時代の要請に応える業種を誘致すべきと考えるが、今後企業誘致を促進する業種として、どのようなものを想定しているのか?

A2(知事)

医療機器、航空・宇宙、食品等など今後の発展に繋がる技術を保有している企業は重要。IT、DX分野で貢献してもらえるような企業は、他産業への影響や効果という観点でも非常に重要。加えて長野県はSDGsの取り組みも進めているため、長野県が目指す方向性に合致する企業も重要。

 

2 産業人材の確保・育成について(その1)

Q1 女性が安心して県内に就職できるように、仕事と出産・子育てが両立可能なこと、更には仕事を通じて自己実現できることを、分かりやすく情報発信すべきと考えるが、県としてどう対応していくのか?

A1(産業労働部長)

仕事と出産・子育ての両立に取り組む企業が増えることが、女性の就職促進の上でも重要。県でワークライフバランスの向上を目指して多様な働き方を実践する企業を応援するため、専用ウェブサイト「ながのけん社員応援企業さいと」を通じて企業の魅力を発信している。新年度からは企業自身が発信力を強化し、採用力の向上に繋げるための発信力強化セミナーや相談会を開催するほか、新たに採用戦略コンサルタントを配置して伴走型の支援に取り組む。