月別アーカイブ: 2021年9月

「何とかなる」政治

菅首相が退陣を表明し、自民党総裁選挙に向けて候補者が政治姿勢や政策などについて盛んに発信しています。

発信した言葉には責任を持ち、首相となった暁には必ず実行していただきたいと思います。

菅首相には、就任当時には国民にとって当たり前の政治を実行していただけるものと期待しました(写真は官邸HPより)。しかし、結果は違ってしまいました。

よく言われることの一つに、「何とかなる」という楽観論に基づく政治姿勢です。

政治は、最悪の事態を考えて対策を講じなければならないと言われます。

五輪開催を前にして首相は、「五輪で日本人が金を取れば盛り上がる。何とかなる。」と楽観論を述べています。

しかし、コロナは感染拡大して医療は逼迫しました。

国民の不安感は高まり、事業者は悲鳴を上げています。

政治には、科学的な分析と戦略・戦術が必要ですが、菅政権はコロナ対策では専門家の知恵をうまく使うことができず、楽観論に基いた対応を重ねてきました。

先の大戦では、国の指導部(政府や軍)が「何とかなる」との楽観論に基いて、戦争を選択するという無責任な判断をし、悲惨な結末をもたらしました(このことについては、半藤一利氏の著書「昭和史」に詳細に記載されています。)。

コロナ対策に関して、首相は国民に対して十分な説明をしなかったとの批判もあります。

田中均元外務審議官は、首相には3Sが無かったと分析しています。3Sとは、「説明する」「説得する」「責任を取る」です。

私たち議員は執行部ではありませんから、行政執行に関しては直接的な責任は負いませんが、議会や議員としての責任はあります。

その責任とは、行政のチェックと政策の提案です。この責任をしっかりと果たさなければなりません。


福祉まちづくりセンターを訪問

9月6日(月)に、改築工事が終了し5月から業務開始した伊那市福祉まちづくりセンター(愛称ふれあいーな)を訪問しました。

この建物は、旧社会福祉協議会の建物が老朽化し耐震化する必要性もあったため、全面的に改築したものです。

新たな建物には、社会福祉協議会と市の福祉相談課、公証役場が入っています。

福祉相談課は市役所本庁舎から移転し、社会福祉協議会の業務と連携することによって、各種相談業務を充実することができます。

公証役場は他の場所から移転しましたが、市と連携して成年後見人制度等の円滑な運用を図ります。

隣接する市の保健センターとは、廊下でつながっています。

建物には廊下や各室の腰板などにふんだんに木を活用しており、大変立派な施設となっています。

特に1階廊下の天井には全面的に木を張っており、贅沢な造りとなっています(写真)。

1階の飲食コーナーには「喫茶コスモス」があり、障害のある方の就労訓練の場となっています。

ここでは軽食やコーヒーなどの飲み物を注文することができます。当日はアイスコーヒーを注文し、大変おいしくいただきました。

多くの方々が気軽にこの施設を訪れて、交流をしたり会議などに活用したりしていただければと思います。


豪雨災害対応を知事に要望

9月7日(火)に、自民党県議団は知事に対して豪雨災害対応について要望を行い、政調会委員として出席しました(写真は県議団長から知事へ要望書を提出)。

8月11日からの前線による豪雨で、岡谷市では土石流が発生して死者が出るなど、県下各地で甚大な被害が発生したため、この災害の対応について要望しました。

当日要望した事項は、次のとおりです。

① 日常の生活が取り戻せるよう被災者に対する様々な支援の実施

② 被災か所の対応工事の実施と早期の復旧

③ 山林の治山対策や土砂流出の危険のある地域の砂防対策の実施

④ 浸水想定区域や土砂災害警戒区域等における危険個所の総点検と、豪雨に対して安全かつ強靭な対策工事の実施

⑤ 老朽化の激しい橋梁、堰堤、護岸、水路、道路等で改良工事の必要な個所の再度の見直しを行うとともに、地域要望を踏まえたインフラ整備の実施

 

9月5日には大雨により茅野市宮川などで土石流が発生し、甚大な被害が出ました。

被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

私は、被害防止対策として堰堤などのハード整備を進めるとともに、災害に強い健全な森林づくりを進めることが急務と考えます。