月別アーカイブ: 2017年4月

小学校「道徳」教科書で「パン屋」はダメ?

 

来年から「道徳」の授業が小学校で始まります。中学校は再来年からになります。

道徳の授業に使用する教科書の文科省検定が行われ、東京書籍の小学校1年生用の教科書に、一部不適切な表現があるとして文科省から指摘を受け、東京書籍では表現を変更して検定に合格したとの報道がありました。

「にちようびの さんぽみち」と題した教材の中の「パン屋さん」という表現が、道徳で教える基準(小学校1・2年生は19項目)の一つの「我が国や郷土の文化と生活に親しみ、愛着を持つこと。」に適合していないというのが、文科省の見解です。

これを受けて会社では、「ぱんやさん」を「おかしやさん」へ、つまり「パン屋」から「和菓子屋」へ変更したのです。

なぜ「パン屋」ではいけないのか、庶民感覚からすれば理解が難しいのではないでしょうか。

「パン屋」は全国のどこの町にもあり、パン食は国民に定着しており、パン屋を職業にしようとする人も多くあります。

道徳の教科書化については、これまで賛否を含め様々な議論がありましたが、平成26年の中教審答申を受けてようやく実現したものです。

道徳教育は、適切に行わなければなりませんが、教科書の内容については、教科書会社にある程度の表現の裁量を認め、過度に文科省が干渉しない方が良いと考えます。


「伊那節まつり」を開催

4月10日(月)に、伊那市の伊那公園で「伊那節まつり」が開催され、地元県会議員として参加しました。

このまつりは、昭和35年(1960年)に伊那公園内の東大社の鳥居の近くに、「伊那節発祥の地」の記念碑が建てられてから、毎年桜の時期に合わせて開催されています。

今回は、58回目となりました。

伊那節は、古くは「おんたけやま」(御嶽山)と呼ばれた馬子唄です。

元禄9年に「権兵衛峠」が開削され、以来伊那と木曽の交流が盛んになりました。

権兵衛峠を行き来した馬子たちが口ずさみ、広く伊那の地域で歌われるようになったようです。

私が、子供の頃は宴席や祝いの席では、必ずこの唄が歌われました。

この唄が出ないと、宴席はお開きにはなりませんでした。

「木曽へ木曽へとつけだす米は 伊那や高遠のあまりごめ」という歌詞があります。

これは、木曽地方では米の生産適地が少なく、米不足に悩まされていたため、峠を越えて伊那や高遠の米が、木曽に運ばれていたことを表しています。

まつりでは、伊那節保存会の皆さんによる歌と踊りが披露されました(写真)。

伊那節は、伊那市にとっては大切な文化であり、後世に伝えていかなければなりません。


道路の長寿命化が課題

道路は作ってしまえばそれで終わりではなく、長期間にわたってその機能を維持しなければなりません。

そのためには、いかに道路の適正な維持管理を行うかが大切であり、国も県も道路の「長寿命化計画」を立て、計画的に補修工事などを行っています。

適時に補修工事などを行うことにより、道路や橋などの寿命を延ばすことができます。

今年1月に、高遠地籍の国道361号の斜面が崩れるという事故が発生しましたが、これを見ても適時適切な補修工事の必要性を痛感します。

私は2月の県議会定例会の一般質問で、この道路の崩壊箇所について取り上げ、今後恒久的な安全対策を行うべきと提案しました。

道路の状態については、車で走っていると中々気づきませんが、歩いているとよく分かるものです。

先日家の近くをウォーキングしていた時に、市道の擁壁が外側(水路側)に倒れかかっている箇所を発見しました(写真は伊那市東春近車屋地籍)。

このまま放置すると擁壁が徐々に倒れ、事故が発生する危険性が高まるため、早期の対策が必要です。こうした対策も、道路の長寿命化の一環として重要です。

長寿命化は、農業水利施設についても同じことが言えます。

過去に整備した農業用水路が老朽化し、水がコンクリートの水路から漏れてしまう箇所が多くあります。

現在土地改良区などで計画的に長寿命化対策を行っていますが、修繕が必要な個所に対して、国の予算が追いついていないのが現状です。

道路や農業水利施設の長寿命化を図るための、国や県の予算の確保について、議員として活動していきます。