7月4日(日)に、伊那市富県新山の「新山トンボの楽園」でハッチョウトンボ観察会が開催され、見に行きました。
このイベントは、新山トンボの楽園を育てる会(北原幸人代表)が毎年この時期に開催しています。
このトンボは世界で最も小さい部類と言われており、体長は2cm程度で、オスは美しい赤色(写真)、メスは黄色の縞模様です。
育てる会によると、生息地としては国内有数とされています。5月下旬から羽化が始まり今が最盛期で、8月中旬頃まで見ることができます。
環境が良い湿地帯にしか生息しないため、この地の自然環境がいかに優れているか分かります。
広さ2haの園内や周辺では、40種類ものトンボを観察することができます。
ハッチョウトンボは園内の草の中で活動しており、草の丈より低い位置を飛び回るため、トンボを見つけるのは一苦労です。
当日はあいにくの雨模様でしたが、親子連れなど多くのファンが訪れていました。
天気が良ければ、トンボが乱舞する様子を見ることができますが、雨の中でトンボは草にとまって羽を休める姿が見られました。
この楽園は、10数年前にトンボの生息が確認され、地元の皆さんが生息地の保護や園内の整備を行ってきました。
湿地帯のため木製遊歩道が設置されており、園内を見て回ることができます。
遊歩道は老朽化しているため、県の元気づくり支援金を得て、3年をかけて順次改修する計画になっています。