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11月議会の一般質問は台風被害が中心(3)

県議会11月定例会の一般質問の主な質疑の内容をお知らせします(写真は県議会代表者による現地調査。長野市篠ノ井の千曲川と岡田川の合流地点)。

9 産業復興について

Q 台風による産業面での損失額は? 復興対策としての「グループ補助金」の利用可能団体は?

A 約770億円の損失。グループ補助金は、100グループで800事業者が利用する予定。

10 観光振興について

Q 観光振興のための「令和元年長野県ふっこう割」について、どう周知するのか?

A 観光面では交通網の被害などにより影響が大きかった。「がんばろう信州」事業として予算を確保したので、大いに利用をPRする。県民にも利用して欲しい。

11 農業者への支援について

 Q1 被災農業者に対する支援策は?

A まずは農地に堆積したごみや土の排除を支援する。その上で、果樹の植え替えや農業機械の買い替えなどに支援を行う。

 Q2 水田や農業用水路等の被害は甚大であるが、支援策は?

A2 県下41市町村で2500箇所の施設が被害を受けた。激甚災害に指定されているので、復旧費用の96%から98%程度の補助を受けられる。復旧工事が大規模になる場合は、県が受託して施工する方法も採用する。

12 建設産業の育成について

Q 県土の強靭化を支える建設産業が、今後持続的に発展できるための県の取組は?

A 地域の守り手としての建設産業の担う役割は重要であり、将来にわたり持続的に発展できるよう取り組んで行く。

13 地域防災力について

Q 地域防災力の向上が重要であるが、今後どう取り組むのか?

A 県では本年度から「命を守る防災力向上プログラム」を作成しているが、県民の防災に対する関心が高まっている中で、プログラムを活用しながら防災力の向上に取り組む。

14 防災教育の推進について

Q 防災教育の更なる推進が求められるが、どう対応していくのか?

A 東日本大震災を契機に平成25年に防災の手引きを作成し、地域の水害の歴史を学んでいる。今回の被害を受けて手引きを改訂し、更に学習を充実する。

15 避難所について

Q 県立高校は、避難所に指定されているのか? 今後市町村から避難所指定の申し出があった場合は、どう対応するのか?

A 現在37校が指定されている。 今後要請があれば対応する。また、指定されていなくても、緊急時には市町村から要請があれば、避難所として対応する。

16 中長期財政見通しについて

Q1 今回の災害を踏まえて、長期的な視点に立って財政運営を行うべきではないか?

A1 今回の災害に関する財政需要に加えて、今後高校再編に伴う施設整備などに財政負担が生じるので、計画的な財政運営に努める。


11月議会の一般質問は台風被害が中心(2)

県議会11月定例会の一般質問の主な質疑の内容をお知らせします(写真は県議会代表者による現地調査。長野市穂保)。

5 災害に強い県土づくりについて

Q1 「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」に関して、対策が必要な箇所の全ての箇所で対策を行うとした場合、総事業費はどの程度か? そのうち、3か年では実施できない事業費はどの程度か?

A1 総事業費は1800億円で、3か年で対策が可能な箇所の事業費は800億円。実施できない箇所の事業費は1000億円。

Q2 3か年では対策を行えない箇所が多く残されるが、今後どのように取り組んで行くのか?

A2 今回の災害ではダムなどのハード対策の効果が大きかったことが分かった。こうしたことも踏まえて、対策のための予算を確保する必要がある。

Q3 3か年緊急対策終了後の令和3年度以降の国土強靭化対策の見込みは?

A3 3か年の期間では対策が十分ではなく、期間の延伸が必要である。国に対して期間の延伸と制度の拡充を求めていく。

6 災害復旧工事について

Q1 道路などの生活関連施設については、早期に復旧工事に着手すべきであるが、どう対応するのか?

A1 応急復旧工事は、地域の建設業者に随意契約で発注する。場合によっては、応急工事から引き続いて本工事につながる工事発注の方法も採用していく。

 Q2 災害復旧工事が集中的に発注されるため、入札が不調になる可能性があるが、どう対応するのか?

A2 県内全地域の事業者に協力をお願いしていく。特例的に随意契約ができるものを拡大したり、JVを組んでもらうなど、発注に工夫をしていきたい。

7 浸水想定区域図について

Q1 県内の一級河川に係る浸水想定区域図の作成状況と今後の見込みは?

A1 洪水発生確率千分の1程度の区域図は25河川で公表済みで、残る9河川については今年度中に公表する。

Q2 区域図を未作成の河川については、どう対応するのか?

A2 流域に保全対象の施設がある場には、作成について検討したい。

8 災害廃棄物について

Q1 災害廃棄物処理の現状と今後の見通しは?

A1 ここにきて大分処分の見通しが立ってきた。しかし、今後は被害家屋の解体に伴う廃棄物が出て来るので、これに関する対策が必要になる。

Q2 県は中間処理施設等の建設や運営を検討すべきではないか?

A2 県が処理施設を建設するにも、土地の確保や地元対応などがあって困難である。広域的な応援体制の中で処理することを基本としたい。今後は、あらゆる事態を想定する中で、仮設施設を含めて多面的に検討する。


11月議会の一般質問は台風被害が中心(1)

県議会11月定例会では4日間にわたり一般質問が行われましたが、台風19号に関する質問を行う議員が多かったため、今回は残念ながら私は質問を行うことができませんでした。そこで、同じ会派(自民党県議団)の議員の主な質疑の内容を、3回に分けてお知らせします。

(写真は10月15日に設置した県議会災害対策連絡本部会議の様子)

 

1 台風19号災害の復旧・復興への決意について

Q 復旧・復興に当たっての県の決意と方針は?

A これまでの慣例にとらわれず、より良い復興に向けて最善・最速の復興に取り組む。

2 堤防の決壊と対策について

Q1 なぜ千曲川などの堤防が決壊したのか?

A1 越水による堤防の洗掘が原因と考えられる。

Q2 今後の対策は?

A2 国と共に最大限の努力をする。 流量を増やすための河川の断面を拡大する工法については、今後検討する。

3 河川の防災対策について

Q1 河川監視カメラが効果的であったが、今後増設する予定はあるか?

A1 県下では今後190基を増設したい。

Q2 河川の流量の確保のために浚渫(しゅんせつー水底の土砂や岩石をさらうこと)が有効であるが、県内河川の今後の浚渫の考え方は?

A2 国土強靭化3か年緊急対策として県内134河川で浚渫を実施するが、今後も予算の確保を国へ要望する。

4 千曲川の国による一元管理について

Q1 県と国の管理箇所がそれぞれ存在するが、全区間を国の管理とすべきではないか?

A1 国による一元管理が望ましく、国に要望していく。

Q2 全区間を国の管理とし、全区間を早期に改修すべきではないか?

A2 県の管理区間の改修は財政的にも困難であり、国による一元管理にして早期に改修することが望ましい。

Q3 千曲川以外で、県と国の管理が混在する県内の河川も、全区間を国の管理とすべきではないか?

A3 天竜川などが混在しているが、一元管理を国に要望する。