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県資源循環保全協会の県との意見交換会に参加

8月28日に、県庁で県資源循環保全協会の県との意見交換会があり、地元県議として参加しました。

当日は、協会長、副協会長(南信支部長)等と県環境部長、資源循環推進課長が参加し、伊那市における産業廃棄物の不法投棄事案に関して、意見交換を行いました。

協会では、この事案は明らかに違法行為であり、厳格に対応すべき(事業者に対する行政処分を行うべき)と主張しましたが、県は地域振興局長による事業者への指示書を発出して適正に対応したと主張しました。

この事案は平成29年に発覚したもので、廃棄物の処理が不適正であったとして、協会が県に対して厳正な対応をするよう求めていましたが、中々解決されずに、今年2月に上伊那地域振興局長からの事業者に対して指示書が出されるまで、3年余りが経過していたものです。

またこの指示書が出されたことは、協会が県に対して公文書公開請求をして初めて知ったことであり、協会がこのことを知らされていなかったことも問題です。

協会では、協会加盟事業者には法令順守を徹底していますが、この案件に関する事業者は協会に加盟していません。

協会への加盟に関わりなく、法令順守は当然のことですが、正直者がバカを見ることのないよう、今後は県としても事業者への指導が重要になります。

また、不法行為や不適切な行為については、機会を捉えて広く周知するなどして、廃棄物が適切に処分されるよう、関係者が連携して取り組まなければならないと思います。

近年は環境を保全し、環境への負荷を軽減するための取り組みが求められていることから、県資源循環保全協会としても事業者の見本となるような取り組みをしていただきたいと考えます。


アベノミクスの終焉

安倍首相が8月28日に退陣を表明しました。

突然のことですが、病気が原因とのことであり仕方がないことです。

長きにわたり日本の発展のためにご苦労されたことに敬意を表したいと思いますし、一日も早い快復を祈ります。

これにより安倍政権の看板政策であった「アベノミクス」も終わることになります。

この政策については様々な評価がありますが、コロナもあって目立った成果をあげることができなかったと言われています。

首相も政府も、当初はアベノミクスの成果を声高に主張していましたが、政権の後期にはあえて口にしなくなりました。

すでに景気は後退期に入っており、経済はコロナにより急速に悪化し、加えて国は巨額な借金を抱えています。

政府はこれまで「1億総活躍」「女性活躍」「介護離職ゼロ」「待機児童ゼロ」「美しい国づくり」「デフレ脱却」「地方創生」「三本の矢」「働き方改革」などの様々な看板政策とスローガンを掲げてきましたが、どれも中途半端に終わってしまったとの声もあります。

耳障りの良いスローガンが多かったような気もします。

特に「アベノミクス」は最も力を入れた政策であり、最も頻繁に発信したスローガンでしたが、掛け声倒れの感もあったとの評価もあります。

私は、政策にキャッチフレーズを付けてアピールすることはとても良いと考えますが、トップの名前を冠にした施策というのはいかがなものかと思います。

もし菅官房長官が総理になったときには、経済政策は「スガノミクス」とでも命名するのでしょうか。

取り巻きの政府高官には、そんなことに頭を使わないで欲しいと思います。

政策はトップのために行うものではなく、国民のために行うものです。ましてや財源はトップのお金ではなく国民の血税です。

私は、施策は愛称ではなく実態で勝負し、目に見える成果をあげて欲しいと思います。

ちなみに、長野県政では阿部知事の名前を使って「アベノ〇○○」のような施策の愛称はありませんし、阿部知事はそうしたことを嫌う人です。


テニス大坂選手こそ世界チャンピオン

女子プロテニス選手で元世界チャンピオンの大坂なおみ選手(写真はHP)は、米国ウィスコンシン州で黒人男性が白人警官に襲撃された事件を受け、黒人差別への抗議の意思表示をするため、ニューヨークで開催中の大会を途中棄権することを表明しました。

これを受けて、大会主催者は試合の延期を決めました。大坂選手は、一度は棄権を表明しましたが、大会主催者が大会を中断してくれたことを評価し、大会に参加することが差別社会を無くすことにつながるとして、棄権を撤回しました。

大坂選手は、「私は、アスリートである前に黒人女性だ。テニスよりも重要なことがあると感じている。私がプレーしないことで劇的な変化が起きるとは思わないが、白人が多数を占めるスポーツの中で会話を始めることができれば、正しい方向へ踏み出せると思う。」と棄権の理由を説明しています。

今回の大坂選手の行動は、大変な勇気がいることですが、日本国籍の大坂選手の決断には拍手を送りたいと思います。

私は今回の行動を見て、大坂選手こそが世界チャンピオンだと思います。

大坂選手は、北海道出身の日本人の母親とハイチ共和国(中央アメリカ、西インド諸島)出身の父親の間に生まれ、かつては日米の2重国籍でしたが2019年に日本国籍を選択しました。

米国では黒人への差別が社会問題となっており、差別のない社会の実現が大きな課題となっています。

来る大統領選挙での黒人差別に関する候補者の発言にも注目が集まっており、民主党バイデン大統領候補はアジア系黒人のハリス上院議員を副大統領候補に指名しています。

アメリカでは、黒人差別のほか日本人を含む有色人種への差別意識が無くなってはいません。

第2次世界大戦では、日本は米国により2発の原子爆弾を投下され、甚大な被害を受けました。当時戦局は、原爆を投下しなくても日本は降伏する状況でしたが、あえて米国は大量破壊兵器である原爆の投下を実行しました。

この背景には、トルーマン大統領などの当時の最高権力者の、「日本人に対する人種的偏見があったから」と分析する著作もあります。

米国は一流の国であると言われていますが、未だに人種差別意識があるようでは2流の国と言わざるを得ません。中国の人権問題を言う資格はありません。

米国の黒人差別事件を見るにつけ、私は日本国内にあるあらゆる差別をなくすために、努力しなければならないと思います。