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鹿の食害に苦労

7月21日(木)に、高遠町東高遠地区の鹿の食害について調査しました。

この地区では鹿の食害が、以前から大きな問題になっています。

市をあげて鹿の捕獲を進めてきた結果、最近では市全体としては鹿の数が減っていますが、この地区では食害は減っていません。

この地区は山の麓にあるため、鹿が生息するには良い環境にあります。

集落では野菜が生産され、いい餌が確保できることを鹿は知っているため、食べごろの餌を狙って農地に出没します。

鹿は、苗の植え付け後には、野菜の生育状況に関係なく食べるため、農家では食害にあわないように、柵や網により自衛手段を取る必要があります(写真は食害防止の防護網)。

この地域では、猿の食害にもあっています。猿は、野菜や果実の食べごろになると、集団で出没して一網打尽に餌を略奪していきます。

猿の被害を防ぐためには、周囲を囲うだけでは不十分で、上からの浸入も防がなければなりません。

この地域では、捕獲檻などにより猿の捕獲も行っていますが、複数匹が檻に入っても、協力して脱出を図るため、中々捕獲の効果があがっていません。

鹿や猿の被害は、地域住民の生活や生産の意欲を失わせることから、地域を守るためにも捕獲を進めなければなりません。

そのためには、地域の捕獲活動や防護対策への十分な財政支援が必要です。


県議会委員会が現地調査(2)

4 西駒郷

・ この施設は、駒ケ根市と宮田村にまたがる15万㎡の広大な敷地に設置された知的障がい者支援施設です。

・ 昭和43年に開所され、その後様々な機能が追加されて今日に至っています。

・ 定員は、居住系が125人(現在95人入所)、日中系が215人(現在195人通所)です。

・ 職員数は180人で、うち支援員は130人です。

・ 施設の老朽化が課題となっており、すでに使用しなくなった施設も残っており解体が必要です(写真は解体を予定している旧職員住宅)。

 

5 諏訪児童相談所

・ この機関は、諏訪地域全市町村と上伊那地域のうち伊那市・辰野町、箕輪町、南箕輪村の10市町村を対象としています。

・ 近年虐待事案が増加するなど、業務が増加していますが、職員体制の増強が追い付かないため、職員の皆さんは大変苦労しています。

・ 市町村との連携や役割分担が重要ですが、市町村によっては担当職員が頻繁に異動したりして対応に温度差があることが課題です。相談所としては、市町村において専門的な知識や経験のある職員の配置や、長期間にわたり在籍することを希望しています。

・ 管轄区域が広いため、虐待対応など迅速な行動が必要な場合に、中々タイムリーな行動が取れない場合があることも、大きな課題です。

 

6 公立諏訪東京理科大学(茅野市)

・ 1990年に、学校法人により短期大学として設立され、2002年に大学が開学しました。

・ 受験者数が減少するなど大学運営が厳しくなる中で、2018年に諏訪地域6市町村による一部事務組合立に改編されました。

・ 現在は、2学部定員300人の工学系大学です。県内出身者の割合は28%ですが、公立化により偏差値が上昇したため、県内出身者数が減少(10年前は約7割)しています。

・ 卒業生は、県内等の優良企業に就職したり、大学院へ進学しています。

・ 大学経営は安定しており、公立化の効果が出ています。


県議会委員会が現地調査(1)

7月7日(木)・8日(金)の両日、県民文化・健康福祉委員会による現地調査があり、委員として参加しました。

今回は、南信地域にある県現地機関等が対象で、地域振興局・保健福祉事務所・児童相談所、伊那文化会館、駒ケ根市役所、西駒郷、公立諏訪東京理科大学などです。

調査の主な内容を2回に分けて報告します。

 

1 伊那保健福祉事務所

・ 所長から、コロナへのこれまでの対応について説明がありました。

・ 感染拡大時には職員体制が不十分な中での対応となったが、上伊那の市町村職員からの職員派遣などの協力が得にくかったため、今後は日頃から市町村と連携を強化する必要があるとの説明がありました。

 

2 伊那文化会館

・ 館長から、議会に対して要望がありました。

・ 県内にある3つの文化会館のうち伊那だけがリハーサル室がなく、利用者に不評である。芸術文化の公演を行うには、事前のリハーサルが欠かせないため、早期に設置するよう要望がありました(写真はリハーサル室設置要望箇所での説明)。

 

3 駒ケ根市役所(地域包括支援センター)

・ 少子高齢化が進む中で、介護分野の人材不足が顕在化しており、住民が主体となって介護予防や生活支援に取り組む必要性が生じたため、平成28年から市独自の取組(支え合いの地域づくり)を行っています。

・ 当初は、「行政の仕事を地域に押し付けている」との批判がありましたが、職員の粘り強い説明を経て地域住民が納得し、現在は軌道に乗っています。

・ 市内の16の行政区に、地域住民が主体となり、つどい、生きがい、介護予防、見守り、相談、ケアの多機能を持つ「地域の支え合い」の拠点が形成されています。

・ この取組は県内では珍しく、今後各市町村が参考にすべきと考えます。