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6月議会で一般質問(4)

 3 感染症と「かかりつけ歯科医」について

 ・ 新型コロナは、特に高齢者や糖尿病等の基礎疾患を持つ人が感染すると、重症化しやすいことから、口腔内の衛生状態には特に注意しなければならない。

・ 国は2017年に「歯科保健医療ビジョン」を策定して、この中で国民が「かかりつけ歯科医」を持つことを推奨している。

Q1 歯科口腔保健の維持を図るためには、県民が「かかりつけ歯科医」を持つことが重要と考えるが、県として具体的にどのようにして「かかりつけ歯科医」を推進していくのか?

A1(知事)

国は「かかりつけ歯科医」の制度化ではなく、しっかり歯科検診等を受けられることを目指している。県としては、医療機関、関係団体、保険者、市町村とも連携しながら、定期的な検診の重要性と予防活動の実践を呼びかける。また、訪問歯科診療など地域の中で継続的に検診・治療等が受けられる体制づくりに対する支援も行う。

Q2 感染症対策としても、県民が身近に「かかりつけ歯科医」を持ち、定期的に検診を受けることが有効であるが、定期的に歯科検診を受ける県民の割合は33%で、全国平均の53%と比較しても、かなり低い割合にとどまっている。いわゆる「骨太の方針2022」には、「「国民皆歯科検診」を具体的に検討する」ことが新たに記述されたが、県として具体的にどのようにして歯科検診を推進していくのか?

A2(健康福祉部長)

昨年10月に改正された「長野県歯科口腔保健推進条例」では、県が実施する基本的施策の中に、県民が定期的に検診を受けるための取り組みを新たに加えた。今年度は、これまで取り組んできた市町村や保険者に対するセミナー等の開催に加え、研修会により認定した歯科口腔保健の推進員が、歯科検診の普及啓発を図る取り組みを新たに行う。合わせて「国民皆歯科検診」に係る国の施策も注視しながら、さらなる検診の推進に向けて検討する。

Q3 現状においては、条例に掲げる内容が県民に浸透している状況にないため、更なる情報発信が必要と考えるが、具体的にどのように進めていくのか?

A3(健康福祉部長)

県としては、県民をはじめ歯科口腔保健に関係する様々な団体からなる「長野県歯科口腔保健推進県民会議」を定期的に開催しながら、条例の内容、施策の実施状況、目標の達成状況などの情報発信に努めている。また、今年度からは、歯および口腔と全身の健康づくりを一体化させた情報発信を進める。具体的には、メディアへの情報発信や、オーラルフレイルとフレイル予防を一体化させた情報発信を積極的に進める。


6月議会で一般質問(3)

 2 感染症と「かかりつけ医」について

・ 今回のコロナ禍を経験する中で、いかに「かかりつけ医」を持つことが重要であるかが認識された。

・ 「かかりつけ医」については、国による明確な位置付けがされていないことから、患者は自分の判断で基幹病院や「かかりつけ」の医院などを受診するため、基幹病院への外来が集中する状況にある。

・ 基幹病院では外来の集中により、外来待ち時間が長くなり、勤務医の負担も重くなっている。

・ このため、「かかりつけ医」等の医院と紹介患者を基本とする医療機関の役割分担の明確化が求められている。

・ 「かかりつけ医」を持てば、普段から自分の健康管理を的確に行うことができることから、感染症にかかりにくかったり、感染しても重症化を防ぐことも可能となる。

Q1 6月7日に政府が決定した「経済財政運営と改革の基本方針2022」(いわゆる骨太の方針)に、「かかりつけ医機能が発揮される制度整備を行う」と記載された。外来診療における役割分担を明確にし、限られた医療資源を有効に機能させるためにも、「かかりつけ医」を明確に制度化すべきであり、また「かかりつけ医」を推進すべきと考えるが、県の基本的な方針は?

A1(知事)

今回国から方向性が示されたが、まだ具体的にどのような内容か判然としていない。今後この制度について、医療関係者を中心に検討していく必要があるが、当面は県として「かかりつけ医」の普及について取り組む。国の制度設計にあたっては、都市部と地方、医師が多いところと少ないところなど、地域により条件が異なるので、必要に応じて国に対して現実に即した提言をしていく必要がある。

再Q 長野県の実情に合った制度にすることも重要であるので、「長野県版かかりつけ医」制度を創設することを提案する。

Q2 「かかりつけ医」等への支援を通じて地域医療の確保を図る「地域医療支援病院」の存在が県民に浸透していないが、今後どのように県民の理解を進めるのか?

A2(健康福祉部長)

「地域医療支援病院」は、「かかりつけ医」等からの紹介患者へのより専門的な医療の提供など、地域全体で医療を支える体制を構築する上で重要な役割を担っている。「地域医療支援病院」の役割や意義については、県HPや医療機関、医師会などを通じて周知を図る。

 ※ 「地域医療支援病院」:県内には12の基幹病院(上伊那では伊那中央病院)が承認されている。

 


6月議会で一般質問(2)

 1 感染症と医療について(その2)

② 「地域医療構想」と「医療計画」について

・ 現在の「地域医療構想」は今回のコロナ禍以前に策定されたため、感染症対策に関する記述がないことから、「構想」を変更して感染症対策について追加して記述すべきと考える。

・ しかし、「構想」に感染症対策を項目に加えれば、必要な病床を確保することを記述せざるを得なくなり、病床数を削減する厚労省の基本方針と矛盾してしまう。

・ そこで、厚労省は「地域医療構想」は変更せずに、「医療法」の改正を2021年に行い、感染症対策については都道府県の次期「医療計画」の記載事項に追加することとした。

※ 「地域医療構想」:各都道府県は「地域医療構想」を策定し、2025年における医療需要と必要病床数を推定し、これに対応した医療体制を整えることとしている。

 

Q1 「地域医療構想」と次期「医療計画」により、公立・公的病院や病床の統廃合と余裕施設や病床の確保という、それぞれ相反する方向性が厚労省から示されていると、私は理解しているが、新たな感染症の感染拡大時を想定して、県としてどのように対応していく方針か?

A1(知事)

次期「医療計画」における感染拡大時の医療については、平時から専用の病床を確保するということではなく、感染拡大時に既存の病床を感染症患者用に切り替えて、必要な医療人材が適切に配置されるような体制を、構築することを目指している。県としては今回のコロナ対応の経験も踏まえて、医療機関の役割分担や連携、また感染症拡大等有事の際の機動的な病床の稼働や医療人材の確保など、的確に行うことができるように検討を進める。

再Q 感染拡大時に既存の病床を感染症患者用に切り替えることは必要と思うが、急を要する治療に支障が出ることから、一定程度の遊休施設・設備を維持していくことも必要と考える。

Q2 「地域医療構想」では公立病院の統廃合を進めることを基本方針としているが、統廃合は設置市町村・一部事務組合等の議会の承認が不可欠であることから、容易ではないと考えるが、どのように進めていくのか?

A2(健康福祉部長)

将来を見据えた医療機能の再構築を進めていく上では、自治体の首長や議会、地域住民の理解を得ながら議論を進めていくことが重要であり、この点を十分考慮しながら「地域医療構想調整会議」などの場で丁寧に議論を進めていく。