Ⅱ がん対策について(その2)
3 がん教育について
Q1(酒井) 県内の学校においては、県教育委員会が作成した「がん教育の手引き」を基本にがん教育が進められているが、これまでの成果をどう分析し、課題をどう捉え、今後どのようにがん教育を推進していく方針か伺う。
A1(教育長)
県内の各学校では、健康と命の大切さについて学び、がんに対する正しい知識を持てるよう、がん教育を健康教育の中に位置づけて推進している。県教育委員会ではモデル校を指定し、限られた時間数の中で学習を深められる効果的な指導方法の研究実践を進めている。モデル校の授業を受けた児童・生徒からは、「怖いという思いしかなかったけれど、早期発見により治る確率が高くなることも分かり、安心した。」「大人になったら定期的な検診が大事。」などの感想が聞かれ、がんに対する正しい知識を習得することができている。今後の課題は、モデル校の実践内容を県下の学校にさらに広げていくこと。モデル校の公開授業を多くの教員が参観し、その成果を自校で実践するよう促すとともに、健康福祉部やがん診療連携拠点病院等関係機関と連携し、がん教育を一層推進していく。
Q2(酒井) がん教育においては、外部講師の活用が有効であると考えるが、県の外部講師のリストを見ると、「がん経験者・がん患者家族等」の分野の講師は5名と非常に少ない。「がん経験者・がん患者家族等」による教育は非常に効果的であることから、この分野の講師を増やすことを提案するが? また、これらの講師を招へいする際は、謝金や旅費が必要であり、依頼する学校等の負担となっている。外部講師を全県的に積極的に活用するために、講師の招へいに要する経費については、県で負担することを提案するが?
A2(教育長)
外部講師リストでは38者を登録していが、「がん経験者・がん患者家族等」は5人。教員が行う授業に加えて、がん患者等の外部講師から話を伺うことにより、がんと向き合う人々に対する共感的な理解が深まることが明らかになっている。この分野の外部講師の充実に努め、経費負担はより多くの学校のニーズに対応できるよう努める。
※ 私の提案により、講師にかかる費用については、県が負担する方向になります。