農業水利施設の老朽化対策

現在、伊那市東春近の河岸段丘にある東原地区(㈱キッツの南側一帯)の土地改良事業の構想が進められています。

東原地区は、三峰川総合開発事業(昭和30年代)に関連して、昭和45年に生産基盤の整備(水田化)が行われました。

周辺の地域では再整備が行われましたが、この地域だけ取り残され現在に至っています。

区画が小さく(15a程度)、大型機械に対応していないため、農作業が非効率です。また、水利施設(用排水施設)は当初整備されたままで、更新が行われていないため、老朽化による用排水機能が著しく低下しています(写真)。

そこで、国の補助事業を活用して、圃場整備により区画を拡大(30a程度。地形条件によっては50aも検討。)し、用排水路はパイプライン化し、農道は拡幅します。

これにより、大型機械の自動化の導入、用水の自動給水化やラジコン草刈り機の導入、集出荷作業の効率化が可能になります。

整備後には、農地中間管理機構を通して担い手(法人、認定農業者)への集積を図り、米を中心に野菜・小麦・そばや花きのなどの作付けを行います。

事業主体は春富土地改良区、事業内容は区画整理118ha、幹線水路2.4㎞などです。事業費は40億円を見込み、財源は国50%、県27.5%、市10%、地元12.5%(農地集積率が高まればほぼ地元負担なし)、工期は令和6年~15年を見込んでいます。

事業規模は県内最大級であり、国や県補助金の獲得や地権者の合意形成に困難も伴いますが、現在役員を中心に鋭意事業推進に向けて取り組んでいます。

財源等を考慮すると、今しか事業を実施するチャンスはないと考えます。

私も地元議員として、事業推進に向けて活動します。