新型コロナ対策として安倍首相の肝いりのいわゆる「アベノマスク」が、6月4日に自宅に届きました。
このマスクは、4月1日に首相がコロナの感染拡大防止のために、布マスク1世帯2枚を全世帯に配布することを表明したことから始まります。
全世帯に布マスク配布することで、入手困難な不織布マスクへの有効な対応策になるとして実施しているものです。
4月17日から郵便局により順次配布が始まりましたが、配布した中にカビや黄ばみ、異物の混入などの不良品が多数見つかり、途中で製品を検品するなどしているため、全国への配布は大幅に遅れています。
5月には不織布マスクが店頭で購入できるようになったことから、何のための布マスク配布なのかという批判も出ています。
マスクに係る費用は466億円と巨額であり、本来製造会社が行うべき不良品の検品を8億円もかけて政府の負担で行います。不織布マスクに比べて効果が劣り、サイズも小さく、洗うと縮むなど、この政策に対する評価は芳しくありません。
マスクの政府購入予算は1枚260円ですが、ドラッグストアーでは洗えるマスク(非布製)が1枚170円で買えることからも、高い買い物とも言われています。なお、厚労省は実際の購入単価は公表していません。
政府調達の場合、通常は一般競争入札により業者を決めなければならないのに、今回は随意契約というイレギュラーな方法で業者を特定する中で契約しています。納入業者がなぜ特定されたのか、理由は明確ではありません。
また、マスクは郵便局の手によって配達されていますが、その費用は26億円と巨額です。
毎日新聞社が4月に行った世論調査によると、このマスクの配布の評価は約7割が「評価しない」としています。
安倍内閣の閣僚のほとんどがアベノマスクを着用しておらず、閣僚間でも評判がよくないことが分かります。
マスクの財源は赤字国債で、今後60年をかけて子や孫の世代が負担することになります。
このように、このマスクに対する総合的な評価は低く、また税金投下の費用対効果も低いと言われても仕方ありません。
これが、政府のコロナ対策の評判を落とす一因になっています。国会は税金の使い方に対して厳しくチェックしなければなりません。
悪評が広がる中で、とても出来栄えの良い「なぞかけ」が公表されています。
「アベノマスク(布マスク)」とかけて、
「森友学園や桜を見る会」と解きます。
その心は「口封じに使います」。