県議会で一般質問(3)

Ⅱ 地域医療構想について(1)

  •  国では、増加し続ける医療費を抑制するために、病院の再編や統合を進めようとしています。中でも公立や公的な病院の再編・統合を進めるため、都道府県を通して各医療圏で協議を進めるように要請しています。私は、国の進め方に問題があると考え、県の考えを質問しました。

1 病院の再編・統合について

・ 厚生労働省は昨年9月に、診療実績が乏しく再編・統合等の再検証が必要な病院のリストを突然公表した。

・ 厚労省によると、公立・公的医療機関は遅くとも今年の9月末までに結論を得るとされている。

Q1 昨年の国の公表については、「全国一律の基準により分析したデータのみで議論するのは適切でない」等の意見が多く出されているが、国の公表した内容について、県としてどう捉えているのか。

A1(知事)

厚労省に対して、私からも地域の実情を踏まえて地域医療構想を進めるよう要望している。今回の公表は、地域の状況が充分踏まえられていないと思う。地域で頑張っている医療機関の活動が、必ずしも適切に評価されていないと考える。

Q2 医療機関の再編統合等に関して、地域の実情を踏まえた協議と合意形成を図るには、県の強いリーダーシップが求められるが、今後県としてどう対応するのか?

A2(知事)

県として議論にしっかりと加わり、課題を共有しつつ、技術的・財政的にも支援を行い、各地域が最適な医療提供体制を構築できるよう取り組んでいく。来年度、医療施策の部局横断的な展開や関係機関との調整等を行う「地域医療担当部長」を置くなど、県としての組織体制も強化して、県全体でこの問題にきめ細かく取り組んでいく。

Q3 医療機関の再編統合等に関して慎重かつ十分な議論を確保するために、具体的対応方針に関して性急な結論を求めないこと、更には地方における再編統合等に関する議論の進捗状況により、国の「地域医療介護総合確保基金」の地方への配分額が減額されることのないよう、国に対して要望すべきと考えるが如何か?

A3(知事)

酒井議員ご指摘のとおり、期限に縛られるあまり結論ありきとなるのは良くない。議論の進捗状況で基金の配分が左右されるという厚労省の考え方は、お金で地域をコントロールするという昔ながらの発想だと感じている。こうした考えを国に対してしっかり伝える必要があり、我々の問題意識を明確に伝えていく。