11月議会の一般質問は台風被害が中心(2)

県議会11月定例会の一般質問の主な質疑の内容をお知らせします(写真は県議会代表者による現地調査。長野市穂保)。

5 災害に強い県土づくりについて

Q1 「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」に関して、対策が必要な箇所の全ての箇所で対策を行うとした場合、総事業費はどの程度か? そのうち、3か年では実施できない事業費はどの程度か?

A1 総事業費は1800億円で、3か年で対策が可能な箇所の事業費は800億円。実施できない箇所の事業費は1000億円。

Q2 3か年では対策を行えない箇所が多く残されるが、今後どのように取り組んで行くのか?

A2 今回の災害ではダムなどのハード対策の効果が大きかったことが分かった。こうしたことも踏まえて、対策のための予算を確保する必要がある。

Q3 3か年緊急対策終了後の令和3年度以降の国土強靭化対策の見込みは?

A3 3か年の期間では対策が十分ではなく、期間の延伸が必要である。国に対して期間の延伸と制度の拡充を求めていく。

6 災害復旧工事について

Q1 道路などの生活関連施設については、早期に復旧工事に着手すべきであるが、どう対応するのか?

A1 応急復旧工事は、地域の建設業者に随意契約で発注する。場合によっては、応急工事から引き続いて本工事につながる工事発注の方法も採用していく。

 Q2 災害復旧工事が集中的に発注されるため、入札が不調になる可能性があるが、どう対応するのか?

A2 県内全地域の事業者に協力をお願いしていく。特例的に随意契約ができるものを拡大したり、JVを組んでもらうなど、発注に工夫をしていきたい。

7 浸水想定区域図について

Q1 県内の一級河川に係る浸水想定区域図の作成状況と今後の見込みは?

A1 洪水発生確率千分の1程度の区域図は25河川で公表済みで、残る9河川については今年度中に公表する。

Q2 区域図を未作成の河川については、どう対応するのか?

A2 流域に保全対象の施設がある場には、作成について検討したい。

8 災害廃棄物について

Q1 災害廃棄物処理の現状と今後の見通しは?

A1 ここにきて大分処分の見通しが立ってきた。しかし、今後は被害家屋の解体に伴う廃棄物が出て来るので、これに関する対策が必要になる。

Q2 県は中間処理施設等の建設や運営を検討すべきではないか?

A2 県が処理施設を建設するにも、土地の確保や地元対応などがあって困難である。広域的な応援体制の中で処理することを基本としたい。今後は、あらゆる事態を想定する中で、仮設施設を含めて多面的に検討する。