6月4日(火)から6日(木)にかけて、自民党県議団の県外調査が実施され、これに参加しました。
今回は、茨城県にある施設等を調査しました。主な調査内容について、複数回に分けて報告します。
第3回目は、鹿嶋市にある県立カシマサッカースタジアムです。ここは、サッカーJ1リーグの強豪「鹿島アントラーズ」のホームスタジアムです。
このスタジアムは、県が地域活性化を目的として一流のサッカーチームを作るために建設したものです。
かつて鹿島アントラーズは2部のチーム(住友金属蹴球団)でしたが、収容人数1.5万人で屋根付きのサッカー専用スタジアムを建設することにより、1部に昇格を果たしました。この時の県の判断は、先見性があったと思います。
当初の施設は平成5年に建設されましたが、平成13年にはワールドカップを開催するために、増築を行って収容能力を大幅に拡大(1.5万人→4万人)しました。
フィールドは天然芝(当初冬芝→夏芝に変更)で、アンダーヒーティングシステムになっています。駐車場は2600台分あり、他に民間の駐車場が9600台分あります。
東日本大震災では大きな被害を受け、14億円を投じて施設を復旧しています。
スタジアムの運営は、㈱鹿島アントラーズFCが県の指定管理者制度により行っており、年間5700万円を管理料として県から受け取っています。
指定管理者にサッカー運営会社を指定した県の判断は、適切であったと思います。県の直営では、この程度の費用ではとても賄えないと推測されます。
会社にとって収入の確保が大きな課題であり、自主事業に力を入れています。サッカーミュージアムを開設し、ウェルネスプラザ(健康事業)を運営し、クラブのチームドクターによる整形外科医院も経営しています。整形外科医院は医師が2名常駐しており、毎日多くの市民が訪れています。
収入確保の一環として、施設の「ネーミングライツ」を募集する計画もあります。
このスタジアムは、東京五輪のサッカー会場(全7会場)にもなっています。また、今年開催される茨城国体の、成年・少年男子のサッカー競技会場にもなっています。
鹿島アントラーズは、国内3大タイトルで最多優勝を誇り、J1リーグ三連覇を果たした唯一のチームです。
強いチーム作りと会社の安定経営の実現に向けた関係者の意気込みは並々ならぬものがあり、日々努力している姿は大変参考になりました。
今回の調査で、地方都市のチームでも立派に活躍できることが良く理解できました。