Ⅱ 保育の充実について(2)
3 保育士の確保(2)
Q3 保育士になろうとする人を増やすには、待遇の改善、職員配置基準の緩和、就業時間への配慮や休暇を取りやすくするための、働き方改革などの労働環境の改善、保育の仕事の魅力を高めるための情報発信や、保育士になることの不安を取り除くためのサポート体制の整備など、様々な対応が必要であるが、県として今後どう対応していくのか? また、国に対してどのような要望をしていくのか伺う。
A3(知事)
保育士の処遇改善や市町村間で連携した協働の取り組み、さらにはICT化の推進や保育者の活用などの職場の環境改善等の取り組みを、県として応援していく。保育士の仕事のやりがい等をアピールする動画を作成して、キャリア教育・就職ガイダンスで活用していく。またSNS等を活用して保育士を目指す方々の後押しとなるような情報を届けていく。来年度予算案に計上している就職活動費の助成や移住支援金の支給等により、県外の保育士の県内への呼び込みを図っていく。
国に対して、必要な財政措置、保育士配置基準の見直しも含めて財政の在り方、規制の在り方を求めてきたが、引き続き保育室の基準面積の規制緩和等も含めて要望していく。保育士の確保は「女性・若者から選ばれる県づくり」を進める上でも、子育て家庭が仕事と家庭生活の両立を図る上でも、最も根幹となる部分だと考えている。引き続き対策の充実を図るとともに国に対する必要な要望を行う。
Q4 保育士確保のためには、非正規率が高い状況を改善して、正規保育士を大幅に増やすことが求められる。そのためには、国の補助・交付金による支援や保育所運営に係る交付税算入額の大幅な増額など、長期にわたる安定的な財源の確保が必要であり、県として国に対して財政支援の充実を要請することを提案するが如何か。
A4(知事)
県として知事会等を通じて処遇改善のための公定価格の見直しを要望してきた。令和5年の公定価格の改定においては人件費の改善が行われ、地方財政計画においても会計年度任用職員の処遇改善が措置された。こうした措置を踏まえて、市町村において確実に保育士の処遇改善がなされるよう県としてお願いしている。会計年度任用職員で採用している市町村が多いため、任期付き職員の採用も含めて、任用形態がより安定し、より処遇が上がるような形態の活用を望む。処遇改善、正規職員の採用を市町村が進めていく上では、議員ご指摘のとおり安定的な財源確保が重要。今後とも処遇改善に繋がる公定価格の見直しや、必要な一般財源の確保を国に対して求めていく。
※ 正規職員の採用を市町村が進めるには、異次元の国の財政支援が不可欠であり、県にはしっかり取り組むことを要望します。