月別アーカイブ: 2023年3月

2月議会委員会で質問や提案(2)

3 総合診療医の養成について

・ 将来「かかりつけ医」が制度化されると予想しているが、このためには「総合診療医」を養成していくことが求められる。

・ 私は平成30年9月議会で一般質問を行い、県として総合医を要請すべきことを提案した。

Q1 総合診療医の養成状況は、どのようになっているのか?

A1 県としては平成25年から養成に取り組んでおり、全国レベルに比べると先行している状況。

Q2 県として、養成のためにどのような施策を講じていくのか? 

A2 総合医を目指す医師に対して奨学金を貸与するなどして、養成していく。

 

4 健康寿命について

・ 次期総合5か年計画においては、「全国トップレベルの健康長寿」とし、同計画の資料編によると、健康寿命は男性全国2位、女性は全国1位としている。

・ 一方、県歯科医師会の資料によると、男性は30位、女性は37位である。

Q 施策を推進する上で、統計数値は大変重要であるが、これらの数値の大きな差をどう解釈すればいいのか?

A 健康寿命の捉え方は3パターンあり、統計上確立されたものはない。

再Q 県が把握している統計数値を再度精査し、県民の健康状態を適切に表している数値を発信すべきである。歯科医師会の数値が間違いであれば、歯科医師会に説明すべきである。

※ こうした事情を県民は知らされておらず、最も高い数値を県として採用し、情報発信している状況は理解できません。

 

5 県立こども病院について

・ 2月25日に「病院将来構想座談会」が開催され、私はオンラインで参加した。

Q この中で、患者の保護者からは、家族などと連絡を取るのに、病棟にWi-Fiがないため非常に不便であるとの声が多かったが、検討すべきではないか?

A こども病院は長野県立病院機構が経営しており、県財政とは分離されているため、病院機構が独自に判断することである。

※ この答弁を保護者が聞いたら冷たいと感じるでしょう。私はクラウドファンディングなどを活用して寄付を募り、対応する方法もあると考えます。

 


2月議会委員会で質問や提案(1)

3月7日(火)に健康福祉委員会が開催され、委員として出席して質問や提案を行いました。

主な内容について、2回に分けては報告します。

 

1 産後ケアについて

・ 産後ケア事業は県下全市町村で事業に取り組んでいるが、体制の問題等もあり、市町村の取組に温度差が生じている。

Q1 県内において、出産件数に対する産後ケア事業の利用者の割合はどの程度か? その割合をどう捉えているのか?

A1 3割程度と推測する。全国的なレベルに比べると高い方である。

Q2 大変良い事業であるが、事業を必要とする人が実際に利用できているかが重要である。利用者を増やす方策は?

A2 県の母子保健推進センター(産後ケア推進員を配置)で助言を行ったり、利用者を増やすための研修会を開催している。

Q3 県として産後ケア事業に今後どう取り組んでいくのか?

A3 産後ケアの取組状況に関する国の調査の結果が来年度公表されるので、それを踏まえて事業を推進していく。

 

2 医師確保について

・ 地域の病院や診療所の医師が高齢化しており、今後引退などして病院等を閉鎖していくことが懸念される。

・ これらの病院等が減少すれば、自ずと外来患者は拠点病院に集中することになり、拠点病院の業務に支障を及ぼす。

Q1 現在外来診療を担っている医療機関における医師を、今後どう確保するか?

A1 まずは医師少数地域の医師を確保することが重要。そのためにドクターバンク事業や医学生に対する奨学金事業の充実等を進める。

Q2 医師不足に対する対応として、オンライン診療等の普及を試みている地域があるが、このシステムは今後普及すると考えているのか?

A2 看護師が移動診察車に同乗し患者のデータを医師に送って診察を受けるシステムがあるが、医師は適切な診断をするために、直接患者を見て診断することを望む傾向にあるため、普及しずらいと考える。

 


2月議会で一般質問(7)

Ⅱ 行財政改革について(その4)

3 新たな財源について

・ 昨年11月議会の一般質問において、少子化対策に関して知事は「新たな税の創設」に言及している。

・ また、昨年9月に開催された「長野県観光戦略推進本部」で、利用者負担を前提とした「観光税」の検討をしている。

・ しかし、昨今の物価の高騰などにより、県民生活を取り巻く環境が厳しさを増す中で、新税の導入の検討については、慎重でなければならないと考える。

Q1 昨年11月議会における私の少子化対策に関する一般質問に対して、知事は「対策に要する財源については、新税の創設も含めて検討する」旨の答弁をしている。新税の創設を含めた検討は、どのようなスケジュール感で進める方針か。

A1(知事)

まず新税ありきという発想には立たない。少子化対策については、本来国が責任を持ってしっかり取り組むべき部分が相当程度ある。そのための財源についても国でしっかり議論してもらいたい。その中で県として取り組むべき課題があり、且つ県民に新たな負担をお願いしなければいけない時には、税のあり方を含めた検討をしていかなければならない。現段階でスケジュール感を答えることは難しい。

 

Q2 新たな税を創設しようとする場合に、県民をはじめ納税者は厳しい捉え方をすると想像するが、納税者に対してどのように説明していくのか

A2(知事)

本来少子化対策の根幹は国が行うべきであり、例えば子ども医療費助成は全国の都道府県・市町村で例外なく実施しており、ナショナルミニマムと言っていいほどの定着度があるが、国では未だ制度化の議論がなされていない。そうしたことを国がしっかり行えば、我々の財源は浮いてくる。そうした議論も国に対して求めていく。県民負担が必要になる場合には、意義や必要性を丁寧に説明する中で、理解をいただく