7月21日(木)に、高遠町東高遠地区の鹿の食害について調査しました。
この地区では鹿の食害が、以前から大きな問題になっています。
市をあげて鹿の捕獲を進めてきた結果、最近では市全体としては鹿の数が減っていますが、この地区では食害は減っていません。
この地区は山の麓にあるため、鹿が生息するには良い環境にあります。
集落では野菜が生産され、いい餌が確保できることを鹿は知っているため、食べごろの餌を狙って農地に出没します。
鹿は、苗の植え付け後には、野菜の生育状況に関係なく食べるため、農家では食害にあわないように、柵や網により自衛手段を取る必要があります(写真は食害防止の防護網)。
この地域では、猿の食害にもあっています。猿は、野菜や果実の食べごろになると、集団で出没して一網打尽に餌を略奪していきます。
猿の被害を防ぐためには、周囲を囲うだけでは不十分で、上からの浸入も防がなければなりません。
この地域では、捕獲檻などにより猿の捕獲も行っていますが、複数匹が檻に入っても、協力して脱出を図るため、中々捕獲の効果があがっていません。
鹿や猿の被害は、地域住民の生活や生産の意欲を失わせることから、地域を守るためにも捕獲を進めなければなりません。
そのためには、地域の捕獲活動や防護対策への十分な財政支援が必要です。