11月14日(木)に、伊那市民体育館で「伊那市中学生キャリアフェス2019」(実行委員会主催。委員長伊那中学校長)が開催され、地元県会議員として参加しました。
このイベントは、伊那市のキャリア教育憲章の理念に基づき、伊那市の中学生が地域を知り、地域の人と触れ合い、地域の未来を考えるきっかけとなる1日を作ることを目的に開催されました。
中学2年生が主体となって企画運営を行い、これに地元の企業や団体などが参加しています。
参加企業・団体は、夫々のブースで自社製品や活動の内容について、中学生に分かりやすく説明し、中学生は説明や体験を通して理解を深めていました。
この中に、伊那市富県に本社を置く(有)スワニーがあります。3Dプリンターによる受託造形や製品設計・3Dモデリングなどを得意とするものづくり会社です。
伊那食品工業㈱(本社伊那市西春近。寒天製品では国内シェア8割のトップ企業)などと連携して、臓器モデルの製造・販売を開始しました。
この臓器モデルは、臓器の3Dデータをもとに、フルカラー・マルチマテリアル3Dプリンターを用いて、樹脂型と臓器内の血管モデルを造形し、型内に寒天由来のゲル素材を流し込むことで、臓器の複雑な立体形状を再現しています。
水分を含み実際の臓器を忠実に再現した色調や質感を持つモデルを製作します。
この臓器モデルは、手術手技の練習など医療シミュレーション用に販売されます。非常に安価に提供されるため、今後需要が拡大していくものと思います。
会場では肝臓と肺のモデルを用意して、社長自ら説明をしていました(写真)。
この会社では受注が順調に伸びていますが、社員の確保が課題となっています。中学生が臓器モデルを見ながら説明を聞き、この会社に大いに関心を持ってくれることを期待します。
このイベントは、全国的にも珍しい取り組みであり、市外や遠く県外の行政関係者や教育関係者なども視察に訪れていました。