長野県薪ストーブ協議会が設立

6月18日(水)に、長野県薪ストーブ協議会の設立総会が長野市内であり、長野県林業振興研究会(林業振興を図る県会議員の有志の会)の会員として出席しました。

この協議会は、近年薪ストーブの市場が縮小していることから、市場の拡大を図ろうと、県内の薪ストーブ販売業者により構成されています。県内の50業者のうち趣旨に賛同する23の業者が参加しました。

会長には、伊那市高遠町にある㈱ディーエルディーの三ツ井社長が就任しました(写真は三ツ井会長)。

薪ストーブは、木質バイオマスエネルギーの活用を通じて、地球温暖化の防止に寄与します。また、森林資源の循環利用につながり、健全な森の形成にもつながります。

先進国においては、薪ストーブの普及が進んでいますが、日本はまだ後進国です。

長野県では、他県に比べて薪ストーブの普及が進んでいますが、森林県である本県では今後更に普及を図る必要があります。

総会には、長野県林務部の幹部も出席しましたが、県ではペレットストーブの導入に対する財政支援の制度はあるものの、薪ストーブにはその制度がありません。私は、こうした状況は理解ができません。

今後、議会活動を通じて、この協議会と連携していきます。


野菜花き試験場を監査

6月16日(月)に、県監査委員として増田代表監査委員と共に野菜花き試験場(塩尻市)を監査しました。

監査では、最初に場長に施設を案内していただきました(写真はアルストロメリアの試験ハウス)。

14haの広大な敷地に、研究施設や農園、ハウスなどが整備されています。

野菜、花き、菌茸などを研究するため、7つの部と佐久支場が置かれています。

監査では、私は次の事項を指摘しました。

Q 県内でアスパラガスの自動刈取機の実証試験が行われている例があるが、この技術の実用化は可能か?

A 大規模経営でなければ、実用化は困難と考える。

Q トルコキキョウの隔離床栽培技術(苗をポットに入れて栽培)の目的は?

A この花は土壌に起因する病気が発生しやすいので、実用化すれば効果は大きい。

Q 昨年度の議会農政委員会で、私は「酷暑対策のため、農作物の技術開発や品種改良を急ぐ必要があり、このために人的・財政的資源を投入すべき」と発言した。担当課の答弁は「チーム編成して対応している」と答弁したが、現場の対応はどうか?

A 対策を取りたいが、予算も人も足りない状況であり、苦慮している。

※ 本庁と現場の認識に大きな差があることが確認できました。こうした状況では、酷暑対策は不十分と考えます。

Q 様々な研究を行い、導入可能な技術が確立されても、農業者に広く普及しなければ意味がない。県の技術職員や農協の指導員が減少している状況は、これにストップをかけることにつながらないか?

A 指摘のとおりであるが、現状の体制の中で工夫していきたい。

※ 酷暑対策や新技術の実用化、スマート農業技術の普及等のために、技術職員の数を維持・拡大していくことが重要と考えます。


上伊那農業高校を監査

6月10日(火)に、県監査委員として青木監査委員と共に上伊那農業高校(南箕輪村)を監査しました。

監査では、最初に校内を校長に案内していただきました。

広い敷地(県内高校のうち最大規模の面積)に、様々な建物や施設、農園などが整備されています。

この高校は明治28年に開校され、131年の長い歴史があります。定員は4クラス160人で、4学科・8コースがあります。

畜産学科では、食肉製品製造室を見学しました。この施設は、教師と生徒の手により既存施設が改修されています。ここでは、罠にかかった鹿を搬入し、洗浄・皮剝・解体を行います(写真は搬入した鹿を吊るす装置で、学校の手作り)。その後、敷地内で不要になった桜の古木で燻製を作ります。

監査で私が指摘や質問した主な内容は、次のとおりです。

Q1 上伊那地域で高校再編が進められているが、上伊那総合技術新校の開校時期が10年以上先とされている。本来は上伊那地域の3校の新設による再編は、時期がずれない方が望ましかった。県教委の進め方に問題があったと考える。

Q2 平成15年に伊那中央病院と、同年に信州大学農学部と連携協定を締結しているが、その後の連携の内容は?

A2 中央病院とはほとんど活動が無い。信大とは助言を頂いたり、教育実習の受入など様々な活動を行っている。

Q3 上伊那総合技術新校が開校すれば、伊那新校の生徒も同じ飯田線伊那北駅を利用することになり、駅舎の改修や生徒の通学安全の確保などの対策が必要になる。

Q4 近くにある県南信工科短大(南箕輪村)では素晴らしい教育を行っていることから、生徒の進学先の一つとして勧めて欲しい。