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県営の水力発電所が竣工

5月30日(火)に伊那市高遠町で「高遠さくら発電所」の竣工式があり、地元県会議員として出席しました(写真は県会議長の代理であいさつ)。

この発電所は長野県企業局が設置したもので、県営高遠ダムから河川維持のために放流している毎秒0.96トンの放流水を活用し、ダム湖から取水してダムの下部に設置した発電機で発電するものです(写真は通電式)。

総事業費は5億円で、最大出力は180kW、年間発電量は標準家庭350世帯が使用する電力に相当します。

発電した電気は、複数の電力事業者を経由して、東京都世田谷区立の41の保育園に供給されます。

信州で作った自然エネルギーを大都市で使うという仕組みで、この事業を機に様々な分野で地方と都市の交流が進むことを期待します。


「井上井月」の句碑を建立

6月1日(木)に伊那市富県で、江戸後期から明治初期にかけて伊那谷を中心に活動した俳人「井上井月(せいげつ)」(1822?~1887年)を顕彰する句碑の除幕式があり、地元県会議員として出席しました(写真は除幕後の記念写真)。

井月は、越後の長岡の生まれで青年期に伊那谷に入り、伊那市美篶末広地籍で66歳で亡くなるまで、放浪生活を送りながら数々の秀作を残しました。

その作品は、芥川龍之介や種田山頭火に影響を与えたと言われています。

建立された句碑には、「落ち栗の座を定めるや窪溜り」という作品が刻まれました。この句は辞世の句とも言われていますが、「落ち栗」は井月自らのことを指しているそうです。

句碑が建てられたのは、県道伊那生田飯田線沿いの富県南福地地籍で、井月の門弟であった竹松竹風の家の近くです。

私は自宅からこの県道を通って、火山峠(伊那市・駒ケ根市の境)を往復するコースでウォーキングを楽しんでいます。

峠の頂上付近には「芭蕉の松」があり、松の根元には井月が尊敬する松尾芭蕉の句碑があり、その隣に井月の句碑が建てられています。「暗き夜も花の明りや西の旅」という句が刻まれており、辞世の句の一つとされています。

ウォーキングコースの途中に新たに井月の句碑ができたことで、私の楽しみも増えました。


ニセアカシアと花粉症

三峰川の河川敷や河岸段丘の林などでは、いまニセアカシアの白い花が満開です(写真は河岸段丘のニセアカシア)。

ニセアカシアはマメ科の落葉樹で、和名は「ハリエンジュ(針槐)」です。

1800年代後半に北米から日本に移植されましたが、その後野生化が進みました。

繁殖力が非常に強いため、河川敷などでは伐採してもすぐに生えてしまい、成長が早くたちまち大きくなります。

そのため河川敷の全域がニセアカシアの森になってしまい、対岸の堤防を見ることができないような場所もあります。

一方ニセアカシアからは上質な蜂蜜が採れますので、養蜂家にとっては大切な木となっています。

伊那地方は、他地域に比べてニセアカシアの木が多いと感じます。このため、ニセアカシアの花粉に悩まされている人も、多いのではないでしょうか。

私も4年ほど前から花粉症の症状が出ていますが、特にニセアカシアが満開となる5月は、くしゃみ・鼻水・目や鼻のかゆみに悩まされています。

このためウォーキングの時には、マスクは欠かせません。この時期は紫外線も強いのでサングラスも必需品で、帽子・サングラス・マスクで歩く姿は、変装をしているように見えるかも知れません。

花粉が少なくなる夏が早く来て欲しいと思っている方も、多いのではないでしょうか。