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議会農政・林務委員会で審議(2)

【農政委員会】(その2)

3 水田農業(水田の5年水張ルール)

※ 5年水張ルールとは、水田の転作補助金を受ける条件として、水田の機能が失われていないことを確認するために、2022年度から5年に1回は水田に水張を行うこととされた。

Q1 水田の「5年水張ルール」は、農家の理解が得られていない。各地で開催している県政報告会でも、最も評判の悪い制度である。「農家いじめの施策であり、農家の視点が無い」との声が強い。私はこの制度は「天下の愚策」と考える。こうした状況の中で、県としてどう対応していくのか?

A1(農政部長)農家の気持ちも分かる。国に対して制度の検討を要請しており、農家に対しても説明したい。

Q2 過日委員会の県外調査で、岩手県花巻農協を調査した。ここでは、長く転作作物として雑穀を生産して来たため、水田は畑地化しており、水張ルールへの対応は難しく苦慮している。こうした例を見ても、この制度は現場の視点に欠けたものであり、実態にあった制度とするよう、国に対して要請すべきではないか?

A2(農政部長)国ではこの制度に関して今後議論されると思うので、議論を注視したい。

Q3 9月議会の委員会質問において、「5年に1度の水張ができない水田については、何らかの支援策が必要ではないか?」との私の質問に対して、農政部では「国に対して、支援策を要請する。」と答弁しているが、その後どう対応したのか?

A3(農政部長)麦・大豆・ソバは水田の転作作物としてではなく、食料自給率向上のための重要な作物として位置づけ、補助金を得られる制度とするよう11月に国に要望した。

※ 水田を畑作化した場合は、転作補助金ではなく、県が要望しているような、新たな補助制度を導入することが望ましいと考えます。


議会農政・林務委員会で審議(1)

12月9日(月)から11日(水)の3日間にわたり、11月県議会定例会の農政・林務委員会が開催され、委員として出席して提案や質問を行いました。

主な内容について、4回に分けて報告します。

 

【農政委員会】(その1)

1 県産米の販売促進

Q1 県やJAでは「風さやか」の産地化を図るためPR活動を行っているが、成果は上がっているのか?

A1(課長)「風さやか」は県内を中心に消費拡大を図っている。生産量は県内米生産量の6%に増えてきた。認知度は県民の7割程度に高まっているが、消費量は中々増えていない。

Q2 米の販売促進やブランド化に関して、農協との連携が弱いと感じるが、農協との連携を進めるべきではないか?

A2(課長)米の生産や品質管理の面は県、販売の面は農協が分担する中で、常時連携しているが、今後更に連携を進めたい。

※ 長野県の米は高い品質であることが証明されていますが、PR不足もあって評価が高くない状況であり、一層のブランド化や情報発信を進めなければなりません。

 

2 農作物の酷暑対策

Q1 近年酷暑による農産物の被害が大きく、早急に温暖化や酷暑対策を講じるべき。酷暑に強い技術の開発や、酷暑に強い品種の導入を行うべきではないか? 

A1(課長)県の研究機関にプロジェクトチームを立ちあげ、技術対策と品種の育成に取り組んでおり、研究機関の予算の4割を充てている。近い将来には米や果樹の新品種を誕生させたい。

Q2 有機農業やスマート農業の振興を図るために、各地域振興局の普及指導員を増員すべきではないか?

A2(部長)厳しい予算の中では増員は難しいが、職員の技術レベルを上げるための人材育成に力を入れたい。特に有機農業、スマート農業、温暖化対策の3点については、人的資源を重点的に投入したい

※ 温暖化のスピードが早いため、品種改良や新品種の導入は待ったなしであり、人や予算への投資を早急に進めるべきと考えます。


県議会が開会

11月28日(木)に、県議会11月定例会が開会しました。

28日には知事から議案が提出され、知事から提案説明がありました。

議案は総額1億6800万円余りの一般会計補正予算案や1つの特別会計補正予算案、条例案など合計29議案です。

一般会計補正予算案の主なものは、人口減少対策、移住交流対策などです。

一般質問は12月3日(火)から6日(金)まで行われますが、自民党県議団では若手議員の質問時間を確保するため、私は2回に1回しか質問できず、今回私は質問を行いません。

議案については、12月9日(月)から12日(木)に開催される常任委員会で審議されます。

私は農政林務委員として関連議案の審議に参加し、質問や提案を行います。

会期は16日間で、12月13日(金)に閉会します。