安保法案が参議院で賛成多数で可決され、法案は成立しました。
私は、参議院特別委員会での強行採決を経て、参議院本会議で法案が可決されたことは、余りにも性急なことであり、多くの国民は納得しないと思います。
また、この法案は委員会での政府側の答弁がぶれ、法案としての不完全さも指摘されました。
また、多くの憲法学者が、法案は憲法に違反していると指摘しており、法案の基本的なことでも問題があるとされています。
私も色々な方々から意見を聞いていますが、法案には反対する意見が多いと思います。
子供を持つ親からは、「この法案は子供たちを戦場に送るものだ」とする意見もあり、多くの国民はこの法案を、支持していないと思います。
今回は、国民的な反対運動が盛り上がっています。政党色のある反対運動とは異なると思います。こうした運動を、無視してはいけないと思います。
この法案は、これまでの日米の友好関係を基本として、日米軍事連携をより強固にしようとするものですが、果たして米国は日本が考えるほど、日本を重視しているのでしょうか?
もう一つの問題点は、憲法の解釈に関わる事項を閣議で決定したうえで、新たな法案を制定していいかということです。やはり、憲法の解釈に重大な影響がある事項は、憲法改正の必要性の議論を経たうえで、正式な手順を踏むべきと考えます。
今回の性急な動きは、安倍首相の独走によるものと、多くの国民は感じているのではないでしょうか。
政府は、「国民を守る法案」と言っていますが、誰が国民を守るのでしょうか?
安倍首相が守ってくれるのでしょうか?
先の大戦において「国のため」に亡くなっていった方々の死を、無駄にしてはいけません。
私は、こうした重要な事項は仕切り直して、多くの専門家の意見を聞き、国民の民意を確認しながら、慎重に議論を進めるべきではなかったかと考えます。