1月8日(日)朝に、伊那市美篶と高遠町の境にある国道361号の山側の法面が崩落し、崩れ落ちた岩石や土砂が道路をふさぎ、通行止めになっています(写真)。開通の目途は立っていません。
私は、9日(月)の早朝に現地調査を行いました。
国道361号は、岐阜県高山市と伊那市高遠町を結び、三峰川右岸を走る重要路線で、高遠町からは国道152号を通って諏訪地域に通じています。
岩石は直径4mもある巨大なものもあり、10mの高さにある岩盤が崩壊し路上に落ちたものです(写真は落下した巨岩と崩壊した法面)。
もし落下当時に通行車両があれば、大惨事になっていたものと予想されます。
現場近くでは、2年前にも法面に吹き付けてあったコンクリートが剥がれ落ちる事故があったばかりですが、現場付近は山を削って道路を開設したため、法面の劣化対策が課題となっていました。
国道は伊那建設事務所が管理していますが、当面の応急措置を行うとともに、抜本的な対策を講じなければなりません。
2月11日には高遠町の伝統的な行事である「だるま市」が開催され、4月には高遠城址公園の桜が開花して多くの観光客が高遠町を訪れるため、安全性を確保しながらも早期の応急復旧が求められています。
また、現在迂回路となっている県道沢渡高遠線(三峰川左岸を走り、伊那市西春近と伊那市高遠町を結ぶ幹線道路)は、国道361号と並行して走っており、国道が通行止めの場合は迂回路となります。
しかし、この県道は伊那市富県地籍の幅員が狭隘なため、早期に改良を進めなければなりません(現在用地交渉が進められています。)。