8つの約束 その4 防災力の強化

ゲリラ的な集中豪雨が多発し、甚大な被害が出ている近年の状況や、首都圏、東海・東南海地域での大規模地震の発生確率も高まっている状況に対応するには、防災力の強化が大きな課題です。

防災は、主に行政が責任をもって進めなければなりませんが、行政の対応には限界があるため、地域ぐるみで関係者が連携して進めることが重要になります。

自分達の地域を自分達の力で守っていくためには、自主防災組織を充実しなければなりません。そのために、行政や消防が組織への支援を強化します。

大規模災害が発生した際に、復旧に向けて県の出先機関はその力を発揮します。これまでも砂防事務所や建設事務所などが迅速な対応をしてきており、評価されています。現在、行政改革の一環として出先機関の整理合理化が検討されていますが、こうした機関については維持もしくは強化すべきと考えます。

危険な状態が迫っている状況下では、危険情報がいかに早く住民に伝達されるかが明暗を分けます。このため、より正確な情報を迅速に伝える手段を確保しなければなりません。

また、有事の際に被害を最小限に食い止めるためにも、地域の危険箇所や避難路などの防災情報を地域住民が共有できるよう、地域への支援を強化します。

一朝有事の際に力を発揮するのが、常備消防や消防団です。特に、災害発生時以降の対応が重要です。そのために、常備消防の充実や消防団への支援を強化します。

さらに、伊那谷のように脆弱な地質の山や急傾斜地を抱える地域にあっては、ハード面での防災対策が重要です。

異常な出水時に流下断面が不足する河川や、護岸が未整備である河川などは、計画的に整備を進めます。

また、伊那地域は土砂崩れなどの危険性が高い山林が多いため、計画的に砂防事業や治山事業を実施しなければなりません。

また、三峰川上流の伊那市長谷地域で整備構想のある「戸草ダム」については、天竜川の治水のためにも、しかるべき時期に建設を進めなければなりません。