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県議会で意見書を可決

6月25日(金)に開催された6月定例会で、議員提出議案の採決が行なわれ、10件の意見書の内9件が可決されました。

このうち、「地域の実情を十分に踏まえた医療提供体制の構築を求める意見書」は自民党県議団から提案されたものです。

私は、県議団の政調会のメンバーとして、意見書を議案として提出するよう訴えてきました。

私は、これまで議会の一般質問でも、この問題を取り上げてきましたので、今回の可決は大変うれしいことです。

意見書の内容は、地域医療構想の推進に際しては、地方の声に耳を傾け、慎重な検討を行うとともに、医療機関に対する財政支援を拡充するなど、地域の実情を十分に踏まえた医療供給体制の構築を図るよう、国に求めるものです。

国は、令和元年9月に、全国の公立・公的医療機関のうち、再編・統合の議論を必要とする具体的な病院名を公表するなど、各地域に検討を促してきました。

公立・公的医療機関は、新型コロナの感染拡大により医療供給体制に大きな影響が生じている中でも、検査・診療・入院患者の受入等の感染症対応の中核を担っており、改めて地域において果たす役割の重要性が明らかになりました。

コロナにより病床数が不足する中でも、国は地域医療構想に基づいて病院の再編・統合を地方に求めていることから、医療機関や市町村等の設置者などから、慎重な対応を国に求める声が大きくなっています。

今回は、こうした状況を受けて意見書を可決したものです。

この意見書は、両院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣に送付されます。


6月議会で一般質問(3)

Ⅰ 農業の振興について(3)

(3)スマート農業の振興について(2)

Q3 ドローンによる農薬の散布について、周辺住民から安全性に対する不安の声も想定されるため、農業者から安全性に関する県としての統一的な見解の提示を求める声があるが、県としてどう対応していくのか?

A3(農政部長)

国は、令和元年度に散布に係る安全ガイドラインを作成。県独自の対応として指導要領を定めており、国・県の要領等に従って散布することで、安全性が確保できる。県ではこれらの内容をHP等で周知するとともに、引き続き安全かつ適正な農薬散布が実施されるよう、関係機関・団体へ研修会等を通じて指導徹底していく。

(4)農業基盤の整備について

Q1 水田の基盤整備事業実施に伴う農家負担の軽減を図る必要があるが、県としてどのように対応していくのか?

A1(農政部長) 

  農家の負担軽減については、担い手への農地集積・集約化率に応じて交付される促進費や、一定の要件を満たした場合に農家負担が不要となる農地中間管理機構関連の整備事業などの制度が整備されているため、これらを積極的に活用していく。

Q2 多面的機能支払交付金は、提出書類の作成などが煩雑なため、手続きの簡素化を求める声が大きい。今後どのように対応していくのか?

A2(農政部長)

  これまでも県では国に対して事務負担軽減の要請をし、提出書類の削減など一定の改善が図られてきたが、依然として書類作成や事務手続きが活動組織の負担になっており、簡素化について引き続き国に要請していく。

 

(5) 農協改革について

 Q1 2014年に政府の規制改革推進会議の答申でスタートした農協改革について、現状どのような経過となっているのか? 

A1(農政部長)

過日閣議決定された規制改革実施計画において、具体的な自己方針等を各JAが策定し、実践サイクルの構築により自己改革を継続するとされた。信用事業については、実施計画に盛り込まれずにJAの判断に委ねられ、代理店化は強制されないこととなった。


6月議会で一般質問(2)

Ⅰ 農業の振興について(2)

(2)担い手の育成について(2)

Q3 親元就農者は、現有の経営基盤やノウハウを継承できることから、主要な担い手として育成することが適当と考えるが、支援策について伺う。

A3(農政部長)

県では「農業担い手育成基金」事業として、親元就農者に30万円を給付。国は「次世代人材投資事業」の交付要件を緩和するとともに、親元就農者が交付を受けられる新たな事業を創設するなど、親元就農者への支援を拡充している。今後も国や県の制度を活用し、親元就農者を支援する。

 

(3)スマート農業の振興について(1)

・ 私の地元伊那市では、令和元年度・2年度の2か年にわたり、農水省からの委託事業である「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」が実施された。

・ 実証農場を引き受けた農事組合法人の組合長は、「機械の導入により儲かる健全な農業経営を期待したが、予期せぬ米価の下落により、経営には苦慮している。」と述べている。

Q1 本県において、スマート農業をより効果的に導入していくための基本的な方針について伺う。

A1(知事)

  農業分野の様々な課題解決に、スマート農業を進める。スマート農業機器の開発が進んでいる分野の水稲・畜産・施設野菜を重点品目として設定し、生産性向上の顕著な効果が見込まれる一定規模以上の農業者を重点 的に、導入を促進していく

 

Q2 スマート農業を推進する上で、導入する機器が高額であることが最大の課題であるため、国や県には導入時における財政支援の実施が求められるが、どう対応していくのか?

A2(農政部長) 

一部の機器については、本年度から県単事業の活用もできるように対応している。県では、民間企業と連携してより安価な機器の開発に取り組んでいる。作業時期が異なる産地間で、機器を共同利用するシェアリングの実証にも参画し、農家の負担軽減に向けた支援に取り組んでいく。