10月24日(水)から26日(金)までの3日間にわたり環境・産業・観光委員会の県外調査を実施しましたので、主な内容について報告します。
第2回目は、富山県にある富山ライトレール㈱です。
この会社は平成16年に設立された第3セクターで、LRT(次世代型路面電車システム)を運行しています。
富山市では、公共交通を軸としたコンパクトなまちを目指し、ライトレールを活用して自動車に依存したライフスタイルを見直して、歩いて暮らせるまちを実現しようとしています。
路面電車は、道路混雑の緩和や交通事故の削減、二酸化炭素や窒素化合物の削減などに効果がある、環境にやさしい乗り物です。
たまたまJR西日本が鉄道事業から撤退するとの情報を得て、この会社が事業を引き継ぎ路面電車化しました。
車両はディーゼル車から電気式の超低床車両に切り替え、車両に合わせて駅のホームの高さを下げています。低床車両のために、車いすやベビーカーでも楽に乗り降りができます。
また、市街地に住む人の利便性の向上のために、駅の箇所数を増やしました。こうしたことから、特に高年齢層の利用が増えています。
15分間隔で運行するなど、利便性の良さから年々利用者は増加しており、会社の収益は年々改善しています(ただし現在は毎年度市から7千万円の財政支援を受けています。)。
車両はカラフルで、マスコットキャラクターデザインを車両にラッピングするなど、市民に愛され親しまれる工夫もしています(写真は富山駅北駅)。
このシステムは、全国どこの都市でも導入するというわけにはいきませんが、大いに参考にすべき事例です。