月別アーカイブ: 2018年9月

ガソリンスタンドの存続を要望

9月20日(木)に、JA上伊那が経営するガソリンスタンド「長藤SS」(伊那市高遠町長藤地籍)の存続を求める地元地区の要望活動があり、地元県会議員として同席しました(写真はJA上伊那HPより)。

この施設は赤字経営が続き農協の経営を圧迫していることから、来年3月末をもって廃止することが総代会で示されています。

長藤地区は過疎地域ですが、施設が廃止されれば地域の住民生活や営農活動に重大な影響があるため、地域住民からは存続を求める声が多く出され、JA上伊那組合長に対して要望活動を行ったものです。

JA上伊那では、数年前にも過疎地域である伊那市長谷地籍で唯一の施設を廃止しており、次々に廃止されていくことに地域住民は不安を抱いています。

近年ガソリンの需要が減少し、加えて事業者の収益率の低下などにより給油所が全国的に減少しています。特に過疎地域ではこうした状況が顕著になっています。

国では、給油所の数が3か所以下の市町村を「給油所過疎地」と位置づけており、県内では31町村が該当します。これ以外に、最寄りの給油所から15㎞以上離れている居住地域が存在するのは10市町村(伊那市も該当)あります。

昨年県が行った調査によると、県内の52市町村(68%)が給油所過疎の課題を認識していますが、対策や検討を進めているのは僅か9市町村(12%)でした。

農村地域では、給油所がなくなると生活や営農に深刻な影響が出ますし、災害発生時の備えも不十分なものとなるため、早急に対策を考えなければなりません。

長藤地籍には国道152号が通っていますが、高遠城址の桜や南アルプスなどへの観光道路としても重要路線であることから、観光客向けの燃料の確保も課題となります。

給油所がないことにより生活上の不便さが増せば、過疎化に拍車がかかる懸念もあります。

過疎地の給油所の経営を一面的に農協の経営上の問題と捉えるのではなく、過疎の問題として行政も一緒になって存続に向けて知恵を絞らなければならないと考えます。


商工会との懇談会

9月14日(金)に、箕輪町で長野県商工会連合会上伊那支部と上伊那地域選出県会議員との懇談会「上伊那地域振興懇談会」が開催され出席しました。

この会は、参加者の意見交換により上伊那地域の商工振興を推進していこうと、毎年度開催しています。

参加者からは、

全体的には若い人材の確保が困難、後継者がいない、

消費税アップの影響が心配、

働き方改革は難しい、

商業はネット販売の増加などにより低迷、

建設業は不調、

ものづくり関係では受注は増えているものの人手不足が課題など、

厳しい状況が報告されました。

私は懇談の中で次のような発言をしました。

・ 9年後のリニアの開通は伊那谷にとって大きな発展のチャンスであり、生かさなければならない。

・ 伊那谷の農村や山岳の景観、春先のアルプスの残雪は大きな地域資源であり観光に生かせる。これらは東南アジアの国々には人気があり、観光客が増える。

・ 建設業の振興には、「品確法(公共工事等の品質確保の促進に関する法律)」の適正運用による適正利益の確保が大切であり、公共事業では市町村長がいかに「品確法」を順守するかがカギ。災害対策のためにも、建設業の存続は重要。

・ ものづくり関係では、新技術・新商品の開発などのために県の試験研究機関を大いに利用して欲しい。

・ 若者の確保のためには、学生などに対して地元中小企業の認知度を高める必要があり、いかに情報発信していくかが重要。

・ 将来の地域の担い手の確保のために、現在上伊那の行政と経営者団体などが進めている「郷土愛プロジェクト」には期待ができる。小中学生の時から地域について学習し、地域の良さや素晴らしい企業があることを知ってもらうことが大切。

・ 障害者の雇用については、企業の皆さんには理解と協力をいただき、伊那養護学校からも感謝されているが、引き続き雇用の拡大に努めていただきたい。

・ 商工業の振興のためには、行政との連携が重要。各市町村との連携や県の現地機関である地域振興局の果たす役割は重要。地域振興局は、商工会の相談等に対して親切に対応しなければならない。

私は今回の懇談会の内容を参考にして、中小企業の振興や地域の活性化のために努力していきます。


河川治水砂防事業と県道整備の促進を県へ要望

9月13日(木)に、伊那市から県への要望活動があり、地元県会議員として同席しました。

河川治水砂防事業については、「市河川治水砂防促進期成同盟会」(会長伊那市長)から建設部長に要望書が手渡され、各河川(大沢川・小黒川・小沢川・棚沢川)の同盟会の代表者が要望をし、その後意見交換が行われました。

今回の要望は3項目です。

①治水事業費の増額と防災・減災対策の推進

②洪水に対して流下能力が不足している箇所の整備

③河川の維持管理の適正化と劣化した施設の更新・補修の推進

私は、「地元では河川内の河床整備や草木の除去などを積極的に実施しているが、手に負えない作業が多い。防災対策のためにも県は必要な予算を確保して、河川の適正な維持管理を行う必要がある。」と述べました。

最近のゲリラ的な豪雨災害を見ても、河川の整備と河川内の立木除去の重要性が明確であり、計画的に対策を取らなければなりません。

県道整備については、「市県道整備促進期成同盟会」(会長伊那市長)から建設部長に要望書が手渡され、各県道に関係する地域の代表者が要望をし、その後意見交換が行われました。

今回の要望箇所は4路線です。

①西伊那線(美篶・富県地籍)

②芝平高遠線(高遠町・長谷地籍)

③沢渡高遠線(富県地籍)

④車屋大久保線(東春近地籍)

私は、「特に、「沢渡高遠線」と「車屋大久保線」は現在計画中の国道153号「伊駒アルプスロード」に接続する道路であり、計画的な整備が必要。「芝平高遠線」は高遠町市街地から長谷地籍を経由して過疎地域である高遠町三義地籍に至る生命線であるため、計画的な整備が必要」と述べました。

現在市内では国道の整備が進められていますが、国道を結ぶ県道の整備が並行して行わなければ、投資効果を発揮することができません。

河川の整備や県道の整備については、地域住民からも強い要望がありますので、県会議員として今後もしっかり取り組んでいきます。