月別アーカイブ: 2018年5月

「県政だより」を発行

 長野県議会定例会で行った一般質問と常任委員会の質疑の内容を掲載した「酒井茂の県政だより・平成30年春号(第9号)」(県政報告)を作成しました。

県会議員の仕事で最も重要なものは、県議会の本会議や常任委員会で発言をして、県政をチェックしたり政策提案を行うことです。

私は3年余り前に議員に就任して以来、全ての議会定例会(年4回開催)での一般質問や、常任委員会での質問・提案を行ってきました。

その内容については、その都度「県政だより」にまとめ、新聞折込や郵送によりお届けしたり、県政報告会開催時に配布するなどして、市民の皆さまにお知らせして来ました。

この度、昨年11月定例会と今年2月定例会の内容を、「県政だより」としてまとめました(データをご覧ください)。

県政だより:30年春号:29年11月議会

県政だより:30年春号:30年2月議会

一般質問については、これまで地域の身近なものから県全体にかかわるものまで、様々な課題を取り上げて来ました。

県政報告会などでいただいた要望なども、一般質問や委員会の質疑で取り上げて、県政に反映されるよう努めています。

昨年11月定例会の一般質問は、①三峰川総合開発事業(昭和30年代)で建設した春近発電所(伊那市)の大改修、戸草ダム(三峰川上流の長谷地籍)の建設、②国民健康保険と県民の健康づくりについて行い、文教企業委員会では西天竜発電所(伊那市)の大改修などについて質疑を行いました。

今年2月定例会の一般質問は、①脱炭素による環境の保全②観光振興、リニアバレー構想について行い、文教企業委員会では高等学校の洋式トイレ・空調設備の設置、特別支援学校の多目的トイレの設置などについて質疑を行いました。

ご覧いただき、忌憚のないご意見や感想などをお寄せいただければ幸いです。


こどもの日

 

5月5日(日)は、こどもの日です。子どもの人権を尊重し、こどもの幸福を願い、合わせて母親に感謝するのが趣旨です。

こどもの日には、子どもの健やかな成長を家族で喜びたいものですが、一方少子化という現実があり、手放しでは喜べない面もあります。

私が生まれた昭和27年には、子どもの数(14歳以下)は3000万人もありましたが、現在は1600万人と半減しています。

政府では少子化対策に取り組んでいるものの、中々成果が上がらないのが現状です。結婚する人の数が減少傾向にあり、その上1夫婦当たりの子どもの数が少ないため、少子化にはストップがかかりません。

夫婦が安心して子どもを持ち、育てていこうと思える環境づくりが必要です。そのためには、子育て支援策の充実が不可欠です。

特に母親が希望した場合には、育児をしながら働き続けられる職場づくりが重要ですし、父親が育児に参加できる環境づくりも大切です。

公務員や大企業など除けば、一般企業などに勤める母親が安心して育児ができる環境は不十分です。政府はこうした面の環境の改善に、しっかり取り組まなければなりません。

私の息子夫婦に昨年長男が生まれ、今年の子どもの日は初節句となりました。遠くに暮らしているため、一堂に会してお祝いをすることも叶いませんので、私の家に五月人形を飾り柏餅を供えました(写真)。

この人形は、今から40年近く前の息子の初節句の時に、妻の実家からいただいたものですが、保存状態も良かったので久しぶりに飾りました。

子どもの声が聞こえてくるにぎやかな地域にするために、私たちに何ができるのか、また政府や自治体は何をすればいいのか考えたいものです。


憲法記念日に知る権利を考える

5月3日(木)は、憲法記念日でした。

この国民の祝日は、1947年5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念して制定され、今年で71年目を迎えました。

現在国会では憲法の改正議論が行われていますが、私は「国民の知る権利」と憲法について考えてみました。

国民の知る権利については、憲法のどの条文を見ても記載されていません。

憲法第21条第1項に、「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」と書かれています。

そして、「言論の自由」に「知る自由」が含まれており、「知る権利」が保障されています。その上で、情報の開示や提供を請求することができる権利が保障されるのです。

国民が政府(地方自治体も含めて)の持つ情報を、知ったり自分の意見を述べたり、監視することに役立てることは、国民主権の原理から認められています。

「国民の知る権利」は、最も重要な基本的権利としての性格があるとされています。

また、報道機関の報道は、国民の知る権利に奉仕するものと位置づけられています。このため、自由な報道を規制することは、国民の知る権利を制限することにつながります。

国民の知る権利が憲法上保障されているだけでは不十分でしたが、2001年には「情報公開法」が施行されて、国の持つ情報の開示を求めることができるようになりました。

一方、現在国会では、森友問題、加計問題、自衛隊の日報問題など、文書管理と情報公開のあり方が議論されています。

まさにこの問題は、国民の知る権利と深く関わっているのです。

公文書が適正に管理されず、必要な情報が公開されないとすれば、これは国民の知る権利が阻害され、これにより真の民主主義を実現することはできません。

私たちは憲法の改正議論をする前に、まずは憲法で保障された国民の知る権利が本当に保障されているのか、もう一度考えなければならないと思います。

私は、文書管理と情報公開について県議会でも議論をしていきたいと考えています。