12月21日(月)に、「リニア中央新幹線建設促進上伊那地区期成同盟会」主催の広域観光に関する講演会が、伊那市役所で開催され出席しました。
講師は、総務省「地域力創造アドバイザー」の清水慎一氏です。
氏は小諸市出身で、JR東日本仙台支社長や㈱JTB常務などを歴任し、現在は長野県観光審議会長など国や地方の観光関係の役職などを務められています。
講演では、次のような指摘がありました。
上伊那は日本の中では知名度もなく、世界からは点の存在であり、市町村の枠を超えて情報の受発信をする必要がある。
地域の活性化のためには観光で稼げる仕組みを作る必要がある。
観光客に金を落としてもらうには、滞在型の観光地づくりが不可欠である。
そのためには、まず地域ブランドを確立しなければならない。ブランドは、そこに行きたくなるオンリーワンのものでなければならない。
ネーミングも重要な要素である。
情報の受発信には、業種や地域を超えた連携と観光協会のDMO化が必要である。
DMOは、地域の情報を一元的に発信し、旅行者にとってワンストップの窓口を担うことが求められる。(DMOとは、地域全体の観光マネージメントを一本化する、着地型観光のプラットフォーム組織のこと。)
また、観光地域づくりの基本理念は、「住んでよし、訪れてよし」の地域を作ることであり、住民自らが地域を愛し誇りをもって暮らす地域でなければならない。
大変示唆に富む講演でした。
現在市町村単位で行っている観光振興は、広域的に行うことが不可欠であると思います。
さらに、上伊那全体よりも、更に広域的に伊那谷全体で一本化して観光振興を進めることが望ましいと考えます。