3 森林の整備・林業の振興について(その3)
(2) 県産材の需要・供給の拡大について(その2)
Q3 県産材の活用を拡大するために、木材乾燥能力を高める必要があるが、個々の木材加工業者が設備投資を行うことは経営上困難であるため、製材事業者が連携する中で、県内に乾燥の拠点設備を設けることを提案するが? この場合、県として必要な支援を行うべきと考えるが?
A3(林務部長)
県内にある131の製材工場のうち、乾燥施設を保有する工場は全体の約3割43施設となっている。県内の乾燥拠点の整備については、コスト等の観点からまずは乾燥施設を保有する製材工場を中心に、保有しない製材工場との水平連携の強化が有効と考える。県としては、こうした連携に意欲ある事業者の支援を通じて、地域全体の木材乾燥能力を高める取組を進める。
Q4 素材生産量の安定化のためには、林業従事者の育成・確保が不可欠であるが、今後どのような対策を取っていく方針か?
A4(林務部長)
素材生産量の増大に向けては、生産性を高め素材生産業務に専念できる環境を整えていくことが重要。今年度は、生産性を高めるための機械化や路網整備、スマート林業の推進等の他、人員不足に悩む地域に林業従事者や機械を他の地域から一時的に移動させる仕組みの構築に向けて取り組んでいる。林業従事者の育成・確保については、労働安全に対する対策の強化、生産性の向上と林業従事者の所得の向上、林業の認知度の向上や就業機会の確保などにより新規就業者の確保を進める。
Q5 県産材の生産量拡大のために、今後林業・木材産業においてどのような取組が必要で、県としてどのような施策を推進していく方針か?
A5(知事)
林業分野では、木材を効率的・安定的に供給するための路網整備やスマート林業の導入支援、木材生産に従事する担い手の育成確保、更には主伐後の再造林に対する支援などを進める。木材産業分野では、製材加工施設の整備に対する支援、製材確保の事業者間の連携強化、住宅産業等の関係事業者とのマッチング、環境に配慮した住宅建設への支援や県有施設への県産材の積極的利用などを進める。