第3回は、「三峰川総合開発事業」についてです。
3 「三峰川総合開発事業」と「戸草ダム」について
・ 昭和63年に三峰川上流に多目的の「戸草ダム」を建設する「第2次三峰川総合開発事業」が着手された。
・ 平成13年に田中知事は、ダムに関して県が工業用水と発電から撤退することを決定したことから、国は「今後の社会経済情勢等の変化に合わせ建設時期を検討する」方針を決めた。
・ やむなく建設予定地から立ち退いた人々がいること、近年ゲリラ的な豪雨が多発していることなどを考慮したとき、長期的には戸草ダムの建設を検討しなければならない。
・ また、気候変動への対応や自然エネルギーの更なる活用を考えた時、ダム建設に合わせて水力発電についても検討していくべきと考える。
Q1 長期的な視点として、戸草ダムの建設についてどのように考えているのか?
A(知事)
戸草ダムが計画されている三峰川は、天竜川流域の治水対策上大変重要な河川。天竜川流域の安全・安心のためには、治水対策を国に着実に推進してもらうことが重要。地域の思いをしっかりと共有し、河川整備計画に基づく対応を取るよう引き続き国に求めていく。
Q2 将来戸草ダムを建設する場合、県による水力発電を検討すべきと考えるが?
A(公営企業管理者)
戸草ダムが計画された平成2年当時、地元市町村と関係団体等の負担軽減に加え企業局の経営の安定・自然エネルギーの地消地産の拡大など、企業局の本来の役割を果たすために戸草ダム建設の基本計画に参画し、水力発電所の建設を予定していた。今後再び戸草ダム建設の動向が明らかになれば、当時の役割を踏まえ県政の補完的な役割を担う観点からも適切に検討を進めていく。