4月13日(火)に、長野市安茂里にある長野県環境保全研究所を視察しました。
この研究所は、環境の保全と保健衛生の向上に寄与することを目的に県が設置し、試験検査、調査研究、情報の収集・提供や普及啓発を行っています。
昭和23年に「衛生研究所」としてスタートし、昭和45年には公害部門を加えて「衛生公害研究所」となり、平成16年には自然保護研究所を加えて「環境保全研究所」となり、現在に至っています。
7つの部があり、70名の職員が働いていますが、現在最も注目されている新型コロナウイルスの検査の基幹的な施設です。
コロナの検査は、感染症部が担当しています。この部では、感染症や食中毒の検査、獣医衛生や衛生動物の検査、臨床病理学試験を行っています。
当日は、研究所の課題やコロナの検査体制などについて調査しました。
コロナのPCR検査は、次のような行程で行います。
①2階の陰圧検査室前(写真)で保健所などから送られてきた検体を受け取り、陰圧検査室で前処理(遠心分離)を行います。②1階の検査室でRNAを抽出します。 ③2階の検査室でPCR検査を行います。
3つの離れた部屋で作業を行っており、作業効率が悪いと感じました。一体的に流れ作業ができるように、部屋が配置されることが望ましいと考えます。
コロナの検査はこれまで9千検体を実施しましたが、コロナ以外の通常の検査を年平均2千検体行っていますので、研究所では作業量が爆発的に増えて、処理能力の限界にあります。
検査能力を強化するために有資格者(臨床検査技師)を募集していますが、応募がほとんどなく、人材不足が大きな悩みです。
その上コロナの変異株が拡大し、そちらの検査も行わなくてはなりませんが、これまでの株と同時に処理することができないため、今後作業量が増加することが予想されています。
現在でも検査能力の限界にありますが、人材の確保が困難な状況では、今後どう対応していくかが大きな課題です。
今回の視察により、研究所の置かれている状況や課題がよく理解できました。課題解決のために、議員として活動していかなければなりません。