伊那市富県地籍で、春富土地改良区が管理する農業用幹線水路を活用した小水力発電所の建設工事が進められています(写真は送水管と発電施設建屋が設置されたところ)。
現地では、幹線水路から分水して下流の受益地に用水を送るための水路(落差工)が設けられています。
この落差工は、これまで用水を流すためだけのものでしたが、落差(23m)を利用して水を小水力発電施設に送り、大きなエネルギーを発生させることができます。
この工事は、平成26~29年度にかけて事業費4億円で県営かんがい排水事業として行っています。春富土地改良区に代わって、上伊那地方事務所が工事を行います。また工事は、発電施設の実績が豊富な(株)ヤマウラが施工します。
事業費は巨額になりますが、国・県・市の補助金が交付されるため、土地改良区では売電することにより利潤を得ることができます。この利潤は、土地改良区全体の施設の維持管理費に充てられます。
現在、県企業局でも県が管理しているダムを活用した水力発電施設を作っていますが、水や木が豊富な長野県ですから、自然エネルギーの活用を積極的に進めたいものです。