何だか変なふるさと納税

9月11日に、伊那市、南箕輪村、箕輪町がふるさと納税で返礼品としているナシとナシジュースの原料に、3市町村以外のナシが混在していたと発表しました。

混在していたナシや原料は、箕輪町の青果業者が上伊那農協や飯田市の青果から仕入れたものであるといいます。2024年からの混在したナシやジュースの金額は、3市町村で2億5千万円にものぼるとのことです。このうち3市町村産以外が全体の94%にもなるそうです。

総務省の基準によると、「地場産品」として返礼品の対象とできるのは、地元産の「1号」、原材料の主要部分が地元産の「2号」に限られています。

最近では、須坂市が地元産返礼品としていたシャインマスカットに地元産以外が混在していることが判明し、総務相からふるさと寄付の募集停止の処分を受けています。

私の地元でも、産地偽装が行われていたことは大変な驚きです。まさか地元ではこんなことはあり得ないと考えていただけにショックです。関係市町村の責任は重大であると考えます。

ふるさと寄付は、寄付者の負担が無く、商品等が手に入る仕組みです。これは、支払金額が不要のネット通販です。

寄付の仲介業者が寄付をするとポイントを付与する仕組みもあり、問題になっています。総務省では、このポイント付与制を10月から禁止するとしています。私は当然のことと思います。何の負担もなく返礼品が手に入り、その上ポイントが付くということは、あり得ない、あってはならない制度です。

私は以前からふるさと納税制度の問題点を、議会一般質問で指摘してきました。早期にこの制度を廃止すべきと考えています。この制度は地方行財政制度を歪める、きわめて問題のある制度です。そしてこの制度を提唱した方の罪は大きいと思います。