県議団現地調査を実施(3)

28,9,2団視察小渋ダム排砂トンネル
小渋ダム排砂トンネルの吐口

9月1日(月)・2日(火)の2日間にわたり、県議団政調会の現地調査が行われ参加しました。

今回は、下伊那地域の国・県の建設関連事業実施箇所などを調査しました。

事業実施箇所の主なものについて、3回に分けて報告します。

第3回目は、小渋ダムです。

小渋ダムは、小渋川に昭和43年に建設したダム(下伊那郡松川町と上伊那郡中川村の地籍にまたがる)で、国土交通省・天竜川ダム統合管理事務所が管理しています。

同事務所は、昭和34年に三峰川へ設置した美和ダム(伊那市長谷地籍)も管理しています。

小渋ダムは、過去の洪水によりダム湖に土砂が大量に堆積し、ダム機能が果せなくなっていました。

そこで、洪水時にダム湖を経由せずに「土砂バイパストンネル」でダムの下流に土砂を流す工事を行いました。

これにより、ダム湖に土砂が堆積することを抑制し、ダム本来の洪水調整機能を維持することができます。

美和ダムでは、先行して工事が行われました。そして、工事による効果が発揮されています。

近年は、ゲリラ的な豪雨が各地を襲っていますが、下流域の水害を防止するためにも、ダムにおけるこうしたバイパス工事が威力を発揮すると考えます。

三峰川では、過去に多目的ダムとしての戸草ダム(伊那市長谷地籍、美和ダムより上流の位置)の建設が計画されましたが、県が利水ダム計画から撤退したため、多目的ダムの計画は中止されています。

しかし、近年の想定外の豪雨災害の多発を考えると、天竜川の最大の支線である三峰川の治水のためにも、戸草ダムは必要であると考えます。