伊那市東春近の榛原(はいばら)地区の県道の歩道に植えられたマリーゴールドが満開となり、道行く人の目を楽しませてくれています。
伊那市では、今から20年ほど前に、まちづくりの一環として「まちづくり大賞」の制度を作りました。
この制度は、地域の皆さんが自ら汗をかいて地域の沿道などを花でいっぱいにし、地域の連帯感を醸成したり世代間交流を進めようとするものです。
そして、特に素晴らしい活動を顕彰し、この活動を各地域に広めようと企画したものです。
ちょうど私が市の企画係長の時に始めた制度ですが、今はこうした活動が伊那市全域に広がり、市のあちらこちらの沿道が美しい花で埋め尽くされ、素晴らしい景観を作っています。
「榛原花の会」では、早くからこの活動に取り組み、受賞団体の常連となっています。
苗づくり、植え付け、草取り、水やりなどの作業は、子どもからお年寄りまで住民総出で行っています。
そして、活動開始から1年も休むことなく活動が続いており、本当に素晴らしいことだと思います。
また、伊那市の花いっぱい運動では、「小沢花の会」の芝桜が特に有名で、5月の連休には全国各地から大勢の観光客が訪れていました。
「小沢花の会」の活動は、伊那市では最も規模が大きく、長い歴史があります。
5月の芝桜の満開に合わせて、作業が一年がかりで進められていますが、代表者の池田さん夫妻はじめ、小沢花の会の会員の皆様が高齢になり、厳しい作業を行うことが困難になったため、今年をもって花づくりを終了することになりました。
「小沢花の会」の皆様、長い間大変ご苦労様でした。
私も「小沢花の会」の活動には最初から関わっており、毎年芝桜を見に行き、池田さんと花談義をするのが楽しみでした。
池田さん夫妻をはじめ会の皆様には、花のことやまちづくりのことなど色々と教えていただきました、とても残念なことです。
花いっぱい運動を続けることは大変なことですが、是非多くの皆さんに活動に参加して欲しいと思います。
花いっぱいの沿道の景観は、きっと子どもたちの目に焼き付き、これが故郷を思うことにつながると思います。