月別アーカイブ: 2023年12月

農業経営者との懇談会

11月20日(月)に、伊那市内で長野県農業経営者協会上伊那支部(荻原支部長)と地元県会議員との懇談会が開催され、出席しました。この会は、毎年度開催されています。

会議では、まず支部から課題提起と提案が行われ、その後出席者で意見交換を行いました。

大きな課題として、人口が減少する中でいかに農家を存続していくか、農業生産額を維持していくかが提起されました。

今から30年後には、農業経営体数は84%減少、農業生産額は52%減少するという民間会社の推計があります。

その理由として、①会社等の定年延長により兼業農家が老後は農業に従事しなくなる、②中山間地では生産性を向上することが困難、③畦畔の管理は重労働であるがコストを回収できない、などです。

これに対しては、家族経営農家に対する何らかの恒久的な財政的な支援が必要になるという意見が出されました。

私は、財政支援と共に重要な視点は、消費者が安い農産物を求めるのではなく、農家の利益を確保できる一定程度の価格水準に理解を示すことにあると思います。

過度に海外の食料に依存していると、戦争などの有事には海外からは食料が入らず、国民が飢える事態も考えられます。

消費者が農業を健全に育てていくという意識を持たなければ、日本の農業は衰退してしまいます。


県議会が開会

11月30日(木)に、県議会11月定例会が開会しました。

30日に知事から議案が提出され、知事から提案説明がありました。

主な議案は、総額101億円余りの一般会計補正予算案や5つの特別会計補正予算案などで、全部で43議案です。

一般会計補正予算案の主なものは、物価高から県民・事業者を守る施策や強靭で健全な経済構造への転換支援などです。補正後の予算額は、1兆872億円余りになります。

一般質問は12月5日(火)か8日(金)まで行われますが、自民党県議団では質問者1人当たりの質問時間を確保するため、2回に1回程度しか質問できないことになり、今回私は質問を行いません。大変残念なことです。

議案については、12月11日(月)から13日(水)に開催される常任委員会で審議されます。

私は産業観光企業委員会の委員長として担当する議案の審議を行い、委員会として議案を採決するかどうか判断します。

会期は16日間で、12月15日(金)に閉会します。


道路行政の勉強会を開催

11月22日(水)に、県議会自民党県議団有志で組織する「信州みちの会」(服部宏昭会長)の会合が都内で開催され、会員として参加しました。

会合ではまず、長野県選出国会議員から国政報告が行われました。

その後、道路行政に関する勉強会を行いました。

勉強会では、「道路行政を取り巻く最近の情勢について」と題して、国交省道路局官房審議官の長谷川朋弘氏が、講演をしてくださいました。

長谷川氏は、以前国交省から派遣されて長野県建設部長を務められました。

在任中は、三遠南信道路、中部縦貫自動車道、中部横断自動車道、松本糸魚川連絡道路の整備に尽力されました。

また、国道153号伊駒アルプスロードの事業化(国による権限代行)にも尽力されました。伊駒アルプスロードは、「なぜ国が施工しなければならないのか」明確な理由を付けて国交省に要望することが非常に難しい課題でした。

しかし、長谷川氏を中心に県が国交省と粘り強く綿密な協議を重ねた結果、ついに国交省が正式に県の要望を受理し、事業採択となりました。事業採択に至る長谷川氏の功績は大きいと考えます。

私は、一般質問で伊駒アルプスロードの事業化に向けた県の取組や事業実施時における地元要望への対応方針などについて、複数回にわたり長谷川建設部長に質問や提案を行いました。

勉強会の後に、国交省への県内道路の整備に関する要望書が服部会長から長谷川審議官に渡されました(写真)。