三六災害シンポジウムが開催

6月12日(日)に、飯田市で「三六災害60年シンポジウム」が開催され、地元県議として参加しました。

このシンポジウムは、昭和36年に伊那谷で発生した大災害から60年が経過したことを記念して、国交省などの関係機関が開催したものです。

昭和36年6月に梅雨前線により集中豪雨となり、天竜川本川や支川で堤防の決壊や氾濫により浸水被害が発生し、死者・行方不明者136人、浸水戸数1万8千戸余という甚大な被害が発生しました。

60年が経過した今、もう一度「三六災害」を振り返り、過去の災害から学び、その教訓を次世代に伝え、流域に関わる全員で水災害に対する地域の防災力向上を目指すことを目的に開催されました。

基調講演があり、元国交省砂防部長の牧野裕至氏により、「天竜川上流域の降雨特性と地形」と題して、講演がありました。

また、パネルディスカッションがあり、「三六災害を振り返り、近年の異常気象を踏まえ、命を守る行動を考える」をテーマに、平松晋也信州大学地域防災減災センター・防災減災研究部門長がコーディネーターを務め、柳島定康前大鹿村長ら5名をパネリストに迎え、熱心な意見交換がありました。

冒頭の開会式では、国交省砂防部長の三谷幸三氏(写真)他から来賓祝辞がありました。

三谷氏は、過去には国交省中部地方整備局・天竜川上流河川事務所長(駒ケ根市)を務められました。

三谷氏は、平成18年に伊那谷を中心に被害が発生した豪雨災害の時には、所長として不休不眠で対応に当たり、その後の復旧事業にも熱心に取り組まれました。

当時私は伊那市の副市長として災害対策本部に詰めていましたが、三谷氏とは綿密に連携を取って対応に当たりました。三谷氏の迅速かつ絶大なご支援をいただく中で、災害を最小限に努めることができました。

最近の激甚災害の多発を見るにつけ、諏訪湖を含む天竜川水系の治水力の向上のためにも、現在計画がストップしている三峰川上流の「戸草ダム」の計画推進を図らなければならないと考えます。