月別アーカイブ: 2015年10月

9月県議会で一般質問(4)

 

27,9議会一般質問:全景 (1)9月県議会定例会が開催され、私は10月2日(金)に一般質問を行いました。

4回に分けて質問の主な内容を、お知らせしています。

第4回目は、「県の政策形成について」の質問です。

【質問の要旨】

・右肩上がりの経済成長が終わり、これまで経験したことのない時代を迎えているが、地方行政の運営に当たっては、今までの延長線での発想はもはや通用しない。

・これまでの発想を大きく転換して、将来を見据えた施策を推進しなければならない。そのためには、長期的視野に立った政策形成能力が求められる。

・総合的な政策研究または政策提案を行うため、新たに県庁内にシンクタンク機能を持った常設の組織を設置することを提案する。

・そこで、県の政策形成能力を高めるための今後の方策について、更に提案した常設の組織についてどう考えるか、知事にお聞きする。

【知事】 平成25年度から職員や市町村職員等のグループで政策研究・政策提言を行う取り組みを始めており、職員の提案は年々熟度が上がっていると感じる。

本年度から研修体系を大幅に見直し、政策力の向上を図る研修メニューを充実させた。今後も個々の職員の自助努力も加えて、職員と組織全体の政策形成能力の向上に努める。

新しい県立大学に県のシンクタンク的な役割を期待している。常設の組織を作る技法も在りうるが、研究発表の場をつくることや、それらをまとめて冊子にする取り組みなどを充実させることからしっかりと行いたい。

シンクタンク機能の常設組織を直ちに設置することは難しいが、県庁として政策力が上がっていくよう研究していく。

【再質問の要旨】

・まったく新たに組織を作らなくても、県には既存の「職員キャリア開発センター」があることから、この組織を発展的に再編して、政策形成を主たる業務とするシンクタンクに改組する方法をとれば、容易に実現が可能と考える。

・正式の組織ではないが、現在「職員キャリア開発センター」の中に、「長野県政策研究所」というシンクタンク的な組織が置かれている。

・こうしたことも踏まえて、組織を設置するよう提案する。

【知事】 発展的改組はあり得る。このことも含めて幅広く考えていきたい。


9月県議会で一般質問(3)

27,9議会一般質問:議長席前アップ

9月県議会定例会が開催され、私は10月2日(金)に一般質問を行いました。

4回に分けて質問の主な内容を、お知らせしています。

第3回目は、「キャリア教育について」の質問です。

【質問の要旨】

・地方創生を進めるにあたって、将来の産業を担う人材の育成が重要である。そのため、学校教育活動としての「キャリア教育」には、大きな期待がかかる。

・県では、中学校における「キャリア教育」については、職場体験学習を中心に据えている。これに加えて、「地域に生きることを学ぶ学習」にも力を入れることを提案したい。

・「地域に生きることを学ぶ学習」を基本とした「キャリア教育」を進めることにより、地域に誇りと愛着を持ち、地域に生きようとする人材を育てることができる。

・そこで、「地域に生きることを学ぶ学習」をどう評価するのか、義務教育段階における「キャリア教育」をどのように進めようとしているのか、菅沼教育次長にお聞きする。

【教育次長】 平成23年度に策定した「長野県キャリア教育ガイドライン」に沿って「キャリア教育」の充実に努めている。中学校における職場体験学習は、職業についての学習だけでなく、地域の産業や伝統を支える人たちに出会い、地域に生きる思いや願いに直に触れる貴重な機会となっており、「地域に生きることを学ぶ学習」に繋がっている。

各市町村で産学官からなるプラットホームを設立し、地域に密着した「キャリア教育」を行うことが重要であり、県内ではそうした先駆的な取り組みにより、文部科学大臣表彰を受賞した教育委員会(伊那市)もある。優れた取り組みを広く発信することで、長野県全体の「キャリア教育」が一層充実するよう、市町村教育委員会や学校を支援していく。

・また、長野県の「キャリア教育」に何を期待するのか、人材の育成・確保の面から、産業労働部長にお聞きする。

【産業労働部長】 日本は、今後も加工産業を基本に進むと考える。そのためには高い技術と技能が必要であり、それは人によって可能となる。人づくりこそ将来の日本の、長野県の産業の基本であり、「キャリア教育」はその人づくりの第一歩。しっかりとした職業観と勤労観を醸成し、地域の産業や企業の役割と、その魅力についても理解を深めることを期待する。それが地域に暮らし、長野県の産業界を支える人材の育成と確保に繋がると考える。


9月県議会で一般質問(2)

伊藤教育長          伊藤教育長

9月県議会定例会が開催され、私は10月2日(金)に一般質問を行いました。

4回に分けて質問の主な内容を、お知らせしています。

第2回目は、「学校教育の充実について」の質問です。

【質問の要旨】

・長野県教育を再生するためには、何よりもまず学校教育を充実させなければならない。

・子どもたちの学びを保障する学習者視点」の教育こそが、学校教育の充実につながると考える。

・伊那市立伊那小学校の「総合学習」の教育理念は、「はじめに子どもありき」であり、長野県教育が目指す方向と一致していることから、これを全県下に広めていくことを提案したい。

・「学習者視点」の教育を進めることにより、現在抱えている教育的な課題については、相当程度解決することができると考える。

・そこで、伊那小学校の「総合学習」教育理念をどう評価するか、「学習者視点」の学校運営をどのように進めようとしているのか、伊那市にゆかりのある教育長(ご両親が高遠町出身)の考え方をお聞きする。

【教育長】 伊那小学校では、信州らしい自然や風土を活かしながら、子どもの求めや願いを大切にし、子ども自身の学ぶ力を育てる実践を古くから積み重ねてきている。こうした活動は、現在全国で展開されている「総合学習」の一つのモデルになっており、県内だけでなく全国から注目されている。

県教育委員会としても、子どもたちのことを第一に考える「学習者視点」が重要と考える。子どもたちや保護者の意見も聞きながら学校評価の充実に努め、学校教育の充実に取り組んでいく。