議会で一般質問(3)

Ⅰ ヤングケアラーへの支援(3)

5 理解の促進

Q1 偏見を持たずに正しく理解を得られるように、一般住民に対して周知や啓発を行う必要があるが、県はどのように進めていくのか? また、教育や医療や福祉に関わる専門家などに対する啓発や研修も進める必要があるが?

A1(子ども若者局長)

県では今年度ケアラーや元ヤングケアラーの方を講師とした一般県民向けのシンポジウムを開催した。また、医療や福祉等の支援者向けには、昨年度から多職種連携をテーマに研修会を開催している。今後も市町村と連携を図りながら、住民への啓発や教員・福祉事業者等を中心とする支援者に対する研修機会の確保・充実を図っていく。

 

Q2 学校現場においても、ヤングケアラーに対する教職員や学校児童生徒の正しい理解を進めることが重要であるが、具体的にどのように進めるのか?

A2(教育長)

学校では現在、ヤングケアラーと思われる児童生徒を認知したり、当該児童生徒本人から相談があった場合には、スクールソーシャルワーカーと連携することにより、地域の保健福祉関係機関による家庭支援に繋げ、必要なサポートを行っている。県教委では、国が作成したチラシを全ての公立学校に配布するなどして、子ども自身や教職員の正しい理解を促してきた。今後専門性の高いスクールソーシャルワーカーによる教職員研修のさらなる充実などにより、ヤングケアラーに対する正しい理解が一層進むよう努める。

 

6 孤立の解消

Q ヤングケアラーの孤立解消のため、交流の場や居場所づくりが重要であり、既設の「信州こどもカフェ」等を活用することも有効と考えるが、県ではどのように取り組んでいくのか?

A(子ども若者局長)

「信州こどもカフェ」は現在県内に218箇所あり、地域にとって欠くことのできない存在。「信州こどもカフェ」を利用することは、孤立の解消とともに食事提供の面からは家事負担の軽減にも繋がる。教員や市町村職員等を対象とした支援者向け研修会を継続的に開催しており、今後こうした機会を活かして、ヤングケアラーの子どもを地域の居場所である「信州こどもカフェ」の利用に繋げていきたい。