9月議会で一般質問(3)

10月10日(水)に行った9月議会一般質問の、私の質問と知事等の答弁の主な内容を報告します。

第3回目は、「医師の確保について」です。

2 「総合診療医」の養成について

・ 医学の発展とともに診療科が専門分化され過ぎた今日、特定の臓器や疾患に限定することなく、幅広い視野で患者を診る医師の必要性が高まっている。

・ 「総合診療医」としてのメリットを発揮している例として、伊那市長谷にある「美和診療所」がある。この診療所には、鍼灸治療所が併設されており、地域住民の健康増進に大きく寄与している。

Q1 知事が難病にかかった経験も合わせて、「総合診療医」の必要性についてどのように認識しているのか?

A1(知事)

病気にかかった当初、大きな病院の各診療科の全てを受診したが、病名が分からなかった。それぞれの医師は臓器の専門だが、患者の全体の症状をみて診断することが、難しかったと受け止めている。患者の症状を総合的に判断し、適切な初期対応を行うことができる「総合診療医」の存在は、これから極めて重要。特に長野県のように県土が広く中山間地に集落が点在する地域においては、ますますそうした医師が重要になってくる。

Q2 県では「信州型総合医」を養成してきたが、これまでの成果をどう分析しているのか?

A2(知事)

平成26年度から「信州型総合医」の養成に取り組み、平成29年度末までに18名が研修を修了しているが、「総合診療医」の養成に向けた県全体の機運を高めることに繋がった。

Q3 「総合診療医」の養成には、県による人的・経済的な支援が欠かせないが、今後どのような支援策を講じていくのか?

A3(知事)

医学系雑誌等に「総合診療医」に関する長野県の取り組みを掲載するなど「総合診療医」を養成する県内の基幹施設に、一人でも多くの専門医・専攻医を確保できるよう取り組んでいる。実際に受診した患者の診察を通じて、外来診療を医学生と研修医と指導医がチームで学ぶ取り組みを信州大学と連携して実施している。引き続き「総合診療医」の養成を支援していく。