議会委員会で条例案を可決

6月30日(火)に県議会県民文化・健康福祉委員会が開催され、委員長として出席しました。

当日は、知事から本議会に提出され、委員会に審議を付託されていた「新型コロナウイルス感染症等対策条例案」の審議を行いました。

条例案は賛成多数で可決されました(写真)。

条例案は7月3日に開催される議会本会議で委員長が委員会の審議結果を報告し、審議の上採決されます。

この条例案については5月に骨子が議会に示されたことから、6月議会開会を前に議会の各会派で検討が始まりました。

条例案を議会に出す前にコロナ対策に関する検証を行うべきである、議案として整理する前の県民からの意見募集の期間が短すぎる、あまりにも進め方が拙速である、などの様々な意見が議会から出されたため、知事は条例の骨子を変更するなどして、議会に条例案を提出しました。

県民文化・健康福祉委員会の議案審査の中でも、様々な意見が各委員から出されました。

条例案中に条例施行後2年以内に見直しを検討する旨の規定が設けられていることから、コロナに関する国の動きなどの情勢を見る中で、今後よりよき条例にしていくことなどを前提として、賛成多数となりました。

長野県議会では議案が議会に提出される前に、知事が内容を修正することは余り例がありません。

今回は長野県としては異例のことでしたが、私はこれでよかったと思います。

議会の大きな役割として、行政に対するチェックがあります。

知事から出される議案を疑いもなく正しいものとすることは、議会の役割を果たしてないことになります。

議会としては、議案を出すことに正当性があるか、議案の内容がベストのものか、県民のニーズに沿ったものか、など多面的に検討しなければなりません。

場合によっては、議案を否決したり、修正しなければならないこともあります。

「議会は首長の追認機関」と批判されることがありますが、単なる追認機関ではだめで、しっかりとしたチェック機関でなければなりません。

また、議会は「議案の決定機関」、首長は「議案提案と執行する機関」であることを、忘れてはなりません。

議会の役割を十分に果たさずに、「議員のなり手がない」などと嘆く議会では困ります。

今回のコロナ禍の中で、6月議会の一般質問の議員数や時間を制限した市町村議会がありましたが、まさに責任放棄と思わざるを得ません。

こんな非常時だからこそこそ、議会の十分な議論が必要ではないでしょうか。