終戦記念日に思う

8月15日(月)は終戦記念日です。戦没者を追悼し、平和を祈念する日とし、政府主催で全国戦没者追悼式を開催します。

この日は、日本においては太平洋戦争が集結した日とされています。

終戦の日については、他国は扱いが異なり、9月2日(アメリカ)や9月3日(中国、ロシア)などがあります。

1945年9月2日には、東京湾に入った戦艦ミズーリ号上で終戦降伏文書の調印が行われ、戦争は終結しました。そうした経過から9月2日又は3日とする国があります。

同年8月15日には天皇による玉音放送(詔書の読み上げ)があり、前日に日本がポツダム宣言を受諾し、日本が降伏したことが公表されました。

8月15日には、日本では戦争が実質的に終結したと思っている人が多いと思いますが、実際には終結はせずに継続していました。

8月9日にはソ連軍の満州への侵攻があり、その後150万人とも言われる満州国在留邦人(居留民・開拓民・関東軍兵士)の逃避行が始まります。うち18万人が現地で亡くなったとも言われています。

ソ連軍は降伏宣言を日本の実質的な降伏とは見做さず、攻撃は8月29日まで続きました。

また、57万人とも言われる関東軍兵士等はシベリアに抑留され、長期間の強制労働の後に、帰国できた人が47万人で、10万人がシベリアで亡くなったとも言われています。

満州への開拓団は27万人とも言われますが、うち8万人が帰国できずに亡くなっています。

開拓団の人々は、逃避行の中でソ連兵による殺人・強姦・略奪・暴行などを受け、集団自決した開拓団も多く出ています。半強制的に開拓団・義勇軍として満州に送られ、命からがら帰国した人々が多くいます。

国際的な危機が高まる中で、外交力をつけるために軍備費を増やせという人がいますが、絶対に戦争をする国になってはいけません。

先の大戦で失った尊い命を無駄にしてはいけないし、大戦での教訓を活かさなければなりません。

日本は、唯一の被爆国として、非核平和を実現するために世界に発信する役割は大きいと思います。